教育福島0211号(1998年(H10)06月)-004page
文化の窓
ボナノッテとデ・ミトリオ二人展
会期:7月25日(土)〜8月30日(日)
古代ギリシャ、ローマ以来の芸術的伝統を誇るイタリアは、彫刻からジュエリーにいたる独自の造形文化を育んできました。特に20世紀具象彫刻の分野においては、ファッツイー二やマリー二といった世界的な巨匠を輩出するなど、世界に大きな影響を与えており、その動きは戦後の新しい世代に継承されています。
現在ローマを拠点に活躍しているチェッコ・ボナノッテ(1942〜)は、戦後イタリア具象彫刻を担う作家として国際的に注目されている彫刻家です。蝋型鋳造の技術を駆使した彼の人物像は、繊細な造形のなかにも深い精神性をたたえています。
一方、ボナノッテの妻であるマリア・アントニエッタ・デ・ミトリオ(1943〜)は、金や宝石を素材とした宝飾彫刻で知られています。木の実や果実をモチーフに、やはり蝋型鋳造による丹念な細工を施された作品は、ジュエリーという範疇にとどまらない、独自の造形世界を展開しています。
本展は、ボナノッテのブロンズ彫刻、レリーフ等約50点と、デ・ミトリオの宝飾彫刻、絵画等約80点を展観し、伝統に育まれた今日のイタリア造形芸術の豊かな世界を紹介するものです。
会場:福島県立美術館開館時間:午前9時30分〜午後5時(最終入館は午後4時30分)
【関連事項】
講演会●「自作を語る」
講師:チェコ・ボノッテ氏
7月25日(土)午後2時〜
美術館講堂にて(入場無料)
ギャラリートーク●
1)8月7日(金)午後2時〜
2)8月22日(土)午前11時〜
観覧料●
一般・大学生=840円(680円)
高 校 生=630円(470円)
小・中学生=420円(310円)
※ ( ) 内は、20名以上の団体料金
ボナンッテ「男と鳥」
デ・ミトリォ「グランドファーザー」
デ・ミトリォ「ミモザと翼」