教育福島0212号(1998年(H10)07月)-020page

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特別企画1)

『生きる力』を支える体力づくり

スポーツ健康課

 

はじめに

児童生徒の体力・運動能力については、全国的に年々低下傾向が続いています。

我が国の子供たちの心と体に大きな変化が現れだしたのは、昭和五十年ごろといわれています。そのころから社会環境の急激な変化が影響して、児童生徒の日常生活における身体活動の機会は減少し、今日においては、体力・運動能力の低下が大きな社会問題となっています。

本県の児童生徒も低下傾向にあり、さらに、全国平均と比較しますと下回るテスト項目数が増えるなど憂慮すべき状況にあります。

ここでは、本県の児童生徒の体力・運動能力の実態を明らかにするとともに、その課題と対策について考えてみます。

 

体力・運動能力の現状

県教育委員会では、現行スポーツテストが実施された昭和三十九年以来、小・中学校及び高等学校を対象に調査を実施し、児童生徒の体力・運動能力の現状や推移を把握し、学校体育の充実、体育行政推進のための資料として「福島県児童生徒の健康、体力・運動能力の現状(以下「報告書」という。)」を作成してきました。

 

こんなに低下 子供の体力

(1) 体力診断テストの年次推移から

ここでは、平成九年度の報告書の中から紙面の関係により握力(筋力)、立位体前屈(柔軟性)の二つのテスト項目を取り上げます。(図1〜2)

【握力】

・十〜十一歳

女子は顕著な変化があまりみられないが、男子は平成三年度から低下傾向がみられます。

・十二〜十七歳

男子は緩やかな低下傾向にありますが、女子は低下傾向が男子に比べて著しい。

【立位体前屈】

・十〜十一歳

男女ともに平成元年度から五年度まで緩やかな低下傾向がみ

 

図1 握力(単位:kg)

 

 

 

 

 


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