教育福島0213号(1998年(H10)09月)-050page

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ふるさと探訪

県指定重要文化財(歴史資料)

福島県の地籍図帳・地籍帳・丈量帳一括

所在地 福島市春日町五番一六号

福島県歴史資料館

所有者福島県

明治政府は全国の地籍を確定する地籍編纂事業を行いますが、本県では明治十五年に着手し同二十四年にほぼ完了しました。平成九年度に指定された地籍図帳・地籍帳・丈量帳はそれぞれ各村でまとめ県に提出したものです。

地籍図帳は各村内の字数分の図面を綴じた簿冊で、宅地・田畑・社寺地・道路・河川等が色別されています。地籍帳は地籍図に表された主として課税対象地の地番、地目、面積、地種の区別、所有者を記した簿冊です。丈量帳は地籍図の主として地租改正に漏れた課税対象外地の地番、地目、面積、所有者を記した簿冊です。

福島県歴史資料館には、地籍図帳二、七七〇冊、地籍帳三、〇五一冊、丈量帳二、六一五冊、目録一冊、計八、四三七冊(一、八三八村分)が収蔵されており、これは全国一の数(第二位の愛知県は四、六二一一冊)です。

この地籍編纂に関わる膨大な帳簿類は、近代日本が最初に行った地籍確定事業の数少ない資料で、近代化遺産として歴史的価値の高い貴重なものです。

県指定史跡大戸窯

県指定史跡大戸窯跡群

大戸窯跡群は、会津若松市の中心部から南に約十二キロメートルほど離れた、標高三百メートル前後の丘陵地帯に所在し、東西約ニキロメートル、南北約四キロメートルの範囲に分布しています。

調査により、須恵器窯跡一八四基・中世窯跡三十六基の合計二百二十基の窯跡をはじめ多数の遺構が確認されていますが、窯跡の総数は三百基を超えると推定されます。須恵器窯は、八世紀後葉から十世紀後葉にかけて順次操業されたものです。中世窯跡には、十二世紀末から十三世紀前葉に操業された須恵器系窯跡と、十三世紀前葉から十四世紀前葉に操業された瓷器(しき)系窯跡の二種があります。

大戸窯跡群は、東北地方最大の窯跡群であるとともに、古代から中世まで同じ地域で操業されている窯業遺跡としては東北地方で唯一であり、古代から中世にかけての陶器の変遷を明らかにすることができます。さらには、その製品は東北地方南部の諸遺跡から発見されており、古代中世の生産と流通を解明する重要な遺跡としても学術的価値が高く、県指定史跡として指定されました。

大戸窯跡・「上雨屋6号窯跡」(鎌倉・>



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大戸窯跡・「上雨屋6号窯跡」(鎌倉時代)