教育年報1966年(S41)-000-01/194page
序
昭和41年度の本県教育行政、教育諸活動全般にわたってその概要を収録した「教育年報」を刊行
いたしました。
本県の教育は、児童・生徒の急減期を迎えるにおよびこれまでの量的教育から質的教育に転換す
べき重大な時期に入っております。こうした情勢下にあって「福島県長期総合教育計画」の初年度
を経過し、施設設備、教職員の配置等総合的に計画的に刷新充実に着手して着々実効をあげつつあ
ります。
また教育内容の質的向上をはかるため、教職員の研修強化、高校入試科目の削減と内申書の重視、補
習授業自粛等教育の質的充実と教育の全体像の正常化につとめてまいったのであります。
ひるがえって、昭和41年度は、教職員の資質と指導力の向上、児童生徒の学力向上、産業教育・
科学技術教育の振興、へき地教育特殊教育の振興、学校環境の整備充実、教育機会の拡充、社会教
育の振興と県民文化の向上、スポーツの振興と体位体力の向上の七項目の努力目標を設定いたしまし
て教育行政を推進してまいりましたが、市町村教育委員会をはじめ、日常の教育実践に努力を重ね
られた教職員各位のご努力により、本誌収録のとおり、大きな成果をおさめることができましたこ
とを深くよろこぶものであります。
本誌は、こうした本県教育の成果を記録し、重要な共通資料として利用をはかるとともに、将来
に残る公的記録として集積し、未来への躍進のために欠くことのできない行政資料であります。
関係者各位は、本誌に記録されました本県教育の実態現状をよく把握され、残された課題の所在
をご理解くださいまして、この上にさらに一段の向上発展を累加されるよう心から希望いたします。
昭和42年6月1日
福島県教育委員会教育長 折笠与四郎