教育年報1966年(S41)-099/194page

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   レデネスを高める予習的課題づくりに取りくんでいる。

  このこどもに、何を、何で、どんなに教え、学ばせるか

  の観点のもとに実態は握をすると共に、学習指導要領の

  研究→教科書内容分析→授業過程、方法のあり方の追求

  から予習的課題をつくり子どもの主体性を高めている。

(3) 耶麻郡西会津町立奥川中学校 校長 上野清

 1) 研究主題

   へき地校における学力向上の実践的研究

   基礎学力を高め自主性を伸ばすための教科及び特別教

  育活動指導の改善

 2) 研究の概要

  ア. 実態調査の結果をふまえた指導法の研究

   (ア)昨年度実施、または継続実施中の生徒の実態がど

    う変容したかを調べる。

   (イ)県作成の学力診断テストを実施し(2、3年)、

    生徒の現有学力及び学力の実態を把握し適切な対策

    を研究し実践する。

   (ウ)全国学力調査結果による生徒の学力を診断しその

    対策を講ずる。

  イ. 授業研究と自主的な学習態度の育成

   (ア)第一年次の授業研究法に改善を加え、更に密度の

    高いものとする。

   (イ)授業研究会を通じて日常の授業のあり方を探究し

    授業充実と学習の能率化をはかる→学力向上

   (ウ)授業研究の一環として予習的課題の与え方及び家

    庭学習のさせ方をくふうし毎日の授業に反映させる

    →主体的な学習態度の育成

   (エ)自主学習時間の特設始業前20分間を自主学習の

    時間とし基礎的なドリルを行う教師自作の問題を課

    すことから逐次生徒自身の学習に移す→主体性の育

    成

  ウ. 現職教育の充実

   (ア)ひとり一研究授業研究にマッチし学力向上に寄

    与するためのひとり一研究を推進し実践記録を集積

    する。

   (イ)アキ時間利用の教科打合せ 授業に対する厳しさ

    を確認し、指導法のくふう、教科の経営、その他の

    必要な事項を打合せる。教科担任別アキ時間表を職

    員室に掲示しておく。

   (ウ)校長・教頭の教室訪問(4月・9月)一定期間を

    明示して(10日間位)その期間中に訪問を受けたい

    日と時間を記入し、授業参観を受ける。その際特に

    教案は準備せずまた同教科の先生もできるだけ参観

    してもらう。終ってから事後の話合いを待つ。 持

   (エ)研究会、講習会等に参加する場合の事前研究(校

    長、教頭を含めて)と事後の報告(全職員に)

  エ. 教育環境の整備充実

   (ア)教室経営モデル学級の設置中学校としての望ま

    しい教室環境経営のあり方をくふうするためのモデ

    ル学級を設置する。

   (イ)学校緑化、学校園の経営に努力する。

   (ウ)廊下階段等の効果的な環境構成をくふうする。

  オ. 特別教育活動の充実

   (ア)生徒会活動、クラブ活動の自主的な運営、特

    に生徒会奉仕部活動の育成に努力する。

   (イ)発表活動をとり入れた諸行事をとり入れて発表力

    の育成をはかる。

   (ウ)毎日サヨナラH・Rを実施し集団思考発表活動の

    訓糸東をする。

   (エ)他校との交歓会を持ち経験の交流をはかると共に

    視野を広める。

  カ. 生徒活動の記録

   (ア)奥川中学校の1年の歩みを記録撮影する。

 3) 本校における予習的課題の一例

   3年生の国語の場合

  ア. 単元名、古典に学ぶ

   題材 豊旗雲

  イ. 課題の内容

   (ア)万葉集、古今和歌集、新古今和歌集について知っ

    ていることや調べたことをノートに書いてくる。

    資料  a 教科書 169頁   b 2年社会科

         c 生徒の持っている参考書

  毎日の授業を充実するための自己研修が盛りあがり、1

 人1研究の成果は充実したものである。

  第9節 特殊教育

 特殊教育の編成計画について、本県では昭和50年度を目途

として下記の表のように進めており、特殊学校の幼稚部設置、

特殊学級の増設、精神薄弱養護学校の新設などについても着

着と国の施策に合わせて努力しているところである。特殊学

級(精神薄弱)については毎年約60学級を増設しようとして

県内全地域にわたって理解の度が高まってきていることは喜

ばしい。

(1) 特殊教育の拡充整備計画
  昭和41年度 昭和45年度 昭和50年度
特殊学校 幼児・児童生徒数 幼稚部 9 200 200
小学部 550 820 1,030
中学部 363 520 730
高等部 142 212 212
計(人) 1,064 1,752 2,172
学級数 幼稚部 1 20 20
小学部 67 118 139
中学部 44 70 91
高等部 14 25 25
計(人) 126 233 275
学校数 9(分校1) 14 17
特殊学級 児童生徒数 1,241 5,346 10,024
学級数 119 402 776

特殊教育編成計画(特殊学校、学級収容児童生徒数)
児童 小学校 中学校 合計
45 50 45 50 45 50
盲・弱視 教育対象人口 147 144 86 71 233 215
特殊学校 110 110 70 70 180 180
特殊学級
170 110 70 70 180 180
収容率% 74.8 76.4 81.4 98.6 77.3 83.7


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