教育年報1969年(S44)-016/241page

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 2 地方教育行政調査

 この調査は、昭和24年度から文部省と県教育委員会が共同

で実施している調査である。教育費がどのような財源から支

出され、どのように使われているかを調査し、教育行政の施策

の資料にすることを目的とする。

(1) 学校教育費

  支出項目を一般財務会計制度の予算科目に多少の変更を

 加え、学校教育の機能にともなったところの支出金を調査

 するという特徴がある。

  支出項目を大別すると、教授費、修繕費、補助活動費、

 所定支払金などの消費的支出と、土地費、建築費、設備費、

 備品費の資本的支出、さらに、債務償還費に分けられる。

 上記の支出項目は、つぎにみるように機能別により支出額

 をとらえている。教員、用務員の給与は予算科目(節)で

 は給料、職員手当と同一科目であるが、本調査においては、

 前者の場合は、児童・生徒の教授に要した経費になるので

 支出項目別では、教授費として取り扱い、後者の場合は校

 舎の維持管理に要した経費になるので、支出項目別では、

 維持費として取り扱っている。このような方法により大項

 目のほかさらに小項目を設定し、公費と私費(寄付金)の

 負担割合などもあわせて究明し、父兄負担軽減の資料とし

 て役立たせるためのものである。

(2) 社会教育費の調査

  この調査は、社会教育の施設と活動および文化財保護に

 ついて調査したもので、社会教育の施設と活動としては公

 民館、図書館、体育施設、青少年教育施設、その他の社会

 教育施設、教育委員会が行なった社会教育活動および文化

 財保護などあり、これらの活動に要した経費を県、市町村

 について支出項目別(消費的支出、資本的支出、債務償還

 費)財源別(国庫補助金、県支出金、市町村支出金、地方

 債、公費に組み入れられた寄付金)に調査したものである。

(3) 教育行政費の調査

  この調査は、県・市町村教育委員会が学校教育費、社会

 教育費を除いた経費で教育委員会の運営等に要した経費を

 支出項目別(教育委員会費、管理費、指導費、土地、建築

 費、設備、備品費)財源別に調査したものである。

(4) 教育施設に伴う収入に関する調査

  教育施設の種類別(幼・小・中・高校、社会教育施設、教育

 行政機関)に基本財産収入、使用料、手数料、生産物売上

 収入等について調査したものである。

(5) 地方教育行政の調査

  地方教育行政機関の実態を明らかにし、教育行政の施策

 に資することを目的としたもので、おもな調査項目は、

 1) 教育委員会の類型、組織および人口

 2) 教育委員

 3) 教育長

 4) 事務局等の職員数

 5) 事務局専務職員の給料

 6) 教育機関

 などである。

  総教育費を分野別、財産別にまとめると、第1表、第1

 図のようになる。なお、詳細は、報告書を刊行したので

 参照ください。

        分野別総教育費

教育分野 昭和43年度
実額 比率
総額 38,993,661千円 100.0%
A学校教育費 35,740,399 91.7
幼稚園 253,298 0.6
小学校 16,548,213 42.4
中学校 10,019,254 25.6
特殊学校 487,402 1.2
全日制高校 7,681,498 20.0
定時制高校 706,112 1.8
通信制高校 42,015 0.1
各種学校 2,607 0.0
B社会教育費 1,649,407 4.2
C教育行政費 1,603,855 4.1

     総教育費総額の財源別百分比

総教育費総額の財源別百分比
 3 昭和44年度父兄支出の教育費調査

(1) 目     的

  この調査は、こどもを公立学校に通学させる父兄が、私

 的にどれくらいの教育費を支出しているかを明らかにし、

 教育費についての諸施策の基礎資料とすることを目的とす

 る。

(2) 調査の期間

  昭和44年10月1日から31日までの1ヵ月間

(3) 調査の対象

 1) 調査対象校

  ア 5%の小・中学校、10%の高等学校を抽出して調査

   対象校とする。

  イ 小・中学校の調査対象校は、昭和40年国勢調査にお

   いて設定された通学区の地域類型を考慮して選定した。

  ウ 高等学校の調査対象校は、学科別を配慮して選定し

   た。


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