教育年報1970年(S45)-182/260page
2) 調査地域 南会津郡下郷町大内
3) 調査員 庄司吉之助、山口弥一郎、草野和夫、岩崎
敏夫、大迫徳行、和田文夫、橋本武、山口
孝平、室井康弘、国井貞美、高橋常夫、
薄井宇一、相沢韶男
4) 調査内容 交通史、住居配置図、現状平面図、衣食住、
生業、年中行事等
(6)民家緊急調査
県内には、数多くの近世の民家でみられるが、近年生活
の変化や種々の開発によって、これらの民家か急速に失わ
れるおそれがあるので、保存の基礎資料を作成するため緊
急調査を実施した。
1) 調査期間 5月〜8月
2) 調査地域 相馬郡、双葉郡一円
3) 調査員 溝井宇一、大越忠士、草野和夫、高橋恒夫、
海野敏夫、横田正雄、
4) 調査内容 市町村教育委員会に依頼して第1次リスト
438棟を作成し、このリストの民家から調
査員か、配置図、現状平面図、写真等より
なる第2次リスト、137棟を作成した。更に
この中より41棟について資料を整えて第3
次リストを作成した。
(7)民家指定調査
文化庁と県教育委員会では、県内にある民家指定の資料
を得るための調査を実施した。
1)調査期間 7月31日〜8月3日
2)調査地域 県内一円
3)調査員 文化庁 吉田技官
4)調査民家
会津若松市一箕町八幡 旧滝沢本陣横山家住宅
原町市北原字大塚 武山家住宅
河沼郡会津坂下町塔寺 旧五十嵐家住宅
南会津郡只見町上町 五十嵐住宅
南会津郡南郷村小塩 馬場家住宅
6.文化財の普及・公開
(1)第12回北海道・東北ブロック民俗芸能大会
北海道、東北地方に残っているすぐれた民俗芸能を広く
公開し、一般の理解と認識を深めることによって保存に資
するとともに、民俗芸能関係者による研究を行なった。
1) 期 日 9月13日 民俗芸能公開、研究協議会
2) 場 所 山形市県民会館
3) 公 開 新庄祭バヤシ 山形県 東長野ささら 秋田県 岐阜獅子舞 北海道 十三港周辺の盆踊 青森県 三城目の獅子舞、平鍬踊 福島県 早稲谷の鹿踊 宮城県 古郡神楽 山形県 4) 人場者1,800名
(2)第20回県民俗芸能大会
県教育委員会、田島町、同町教育委員会、福島民友新聞
社の共催により、主として会津地方に伝承されている民俗
芸能を一般に公開し、あわせて出演芸能の記録作成を行な
った。
1)期 日 11月14日
2)場 所 田島町体育館
3)公 開 田島祗園■子 田島町 竜崎平鍬踊 玉川村 鴇巣の早乙女踊 南郷村 梁取神楽 只見町 高野の三匹獅子 田島町 田出宇賀神社の太々神楽 〃 新館の早乙女踊 会津坂下町 4) 入場者 1,000名
(3)東日本文化財指導者講習会
文化財に関する知識の普及と愛護精神の高揚をはかるた
め文化財保護について指導的立場にある関係者の参集を求
め、専門的事項、技術的事項の理解を目的に文化庁が県教
育委員会、会津若松市教育委員会との共催で実施した。
1)期 日 11月18日〜20日
2)会 場 会津若松市立会津図書館
3)参加者 文化財専門委員、文化財団体の指導者、文化
財保護行政を担当する都道府県または市町村の
職員、小・中・高校の教職員150名。
4) 講師および講義
・日本文化の特質 東北大教授 石田一良
・文化財保護行政の当面する諸問題
文化庁文化財保護部長 内山正
・初期農耕文化について 国学院大学教授 乙益重隆
・古墳の形式と時代区分等について
大正大学教授 斎藤忠
・飛鳥の遺跡について 日本女子大学教授 平野邦雄
・奈良時代の寺院建築について 日本大学教授 大岡実
・平安時代の絵画について 東京大学教授 秋山光和
5) 研究協議
文化財保護の推進について
6)現地指導
勝常寺、若松城跡など
(4)昭和45年度文化財指導者講習会
文化財保護の当面する諸問題について、指導的立場にあ
る関係者の参集を求めて、文化財保護に関する専門的知識
ならびに技術の向上をはかり、市町村における文化財保護
行政の進展をはかる。
1)期 日 1月28日〜29日
2)主 催 県教育委員会、双葉町教育委員会
3)会 場 双葉町公民館
4)参加者 市町村教育委員会担当者、公民館職員、市町
村文化財専門委員またはこれに準ずる者100名。
5)講師および講義
・浜通りにおける古代遺跡について
県文化財専門委員 山木屋小学校長 梅宮茂
・本県の美術工芸について
県文化財専門委員 福島大学教授 菊池貴晴
・遺跡調査の実際について 県教育庁 鈴木啓
・埋蔵文化財の保護について 県教育庁 成田克彦