教育年報1974年(S49)-046/303page

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 第11節訴訟事件

 昭和50年3月31日現在、当教育委員会関係の争訟事件は訴

訟事件として栽判所に係属中のもの5件、県人事委員会に不

利益処分審査請求事件として係属中のもの5件計10件である。

 昭和49年度において終結した事件は計4件であり、内訳は

訴訟関係2件、不利益処分審査請求事案関係2件である。

 現在係属中の訴訟事件、不利益処分審査請求事件の概要及

び進行状況、更に昭和49年度中に解決した事件は以下のとお

りである。

1 訴訟事件の概要及び進行状況等
番号 事件名 事件の概要 進行状況等
1 懲戒処分取消請求事件 (福島地裁昭和34年行第2号) 昭和33年9月15日、同10月28日、同11月26日教職員に対する勤務評定実施に反対するため県下において多数の教職員が上司の許可なく職場を放棄し、そのため多数の学校において正常な運営が 阻害され非常な混乱が生じた。当教育委員会としては、このような行為は地方公務員法に違反するものとして、当時の県教員組合執行委員に対し懲戒処分を行ったが、加藤林外27名はこれを不服として、昭和34年1月20日福島地方裁判所に訴えの提起をなしたものであるが、昭和47年9月19日白岩正吉を除いて訴えの取下げがなされた。 口頭弁論中
2 懲戒処分取消請求事件 (福島地裁昭和36年行第9号) 昭和34年7月29日県立会津工業高等学校において県教育委員会主催の中学校の技術家庭研究協議会が開催された際、当時県教組両沼支部書記長白岩正吉外約30名が会場に侵入し妨害した。(イ) 昭和34年8月13日から16日までの3日間、上記白岩正吉が8月 14日から16日まで開催された県教育委員会主催の昭和34年度小学校教育課程研究協議会について話し合いを求め、そのまま数度にわたる退去要請にかかわらず、県教委両沼出張所会議室にすわり こみ、同出張所の正常な運営を阻害した。(ロ) 昭和34年ユ0月6日から9日までの3日飯坂町で開催された東北北海道地区中学校教育課程研究協議会を阻止するため、県教組の指令のもとに県下教職員(他労組、県教組のものを含む約300余名)が動員され妨害行動に参加した。また一部教職員はこの妨害行動に参加するため上司の許可なく無断で職場を離脱した。(ハ) 昭和34年9月8日、同11月27日、同12月10日の3回にわたり、勤務評定反対のための措置要求と称し、県下において多数の教職員が職場を離脱し、そのため多くの学校において正常な運営が阻 害された。(二) 上述(イ)(ロ)(ハ)(二)の四つの行為は全体の奉仕者たる教育公務員としての服務に違反するものであるとして、昭和34年12月末当時県教組両沼支部書記長白岩正吉外52名に対し懲戒処分を行つたが、これを不服として昭和36年12月25日福島地方裁判所に訴の提起をなしたものである。(昭和47年9月19日、白出正吉を除いて訴えの取り下げがなされた。) 口頭弁論中
3 退学処分取消請求事件 (仙台高裁昭和47年行ウ第8号) 県立磐城高等学校長は元同校生徒Aが正当な事由なくして無断欠席を重ねたのに対し自宅謹慎に処したがAは服することなく、かえって処分は不当であると称して、学校において不法集会、ハンストの支援等を行い学校の秩序を著しく乱した。そのため学校長は無期停学、更に学則第29条第2項第4号に該当するとして退学処分を行つた。本件はその取消を求め請求した事案である。 証人調べ中


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