教育年報1974年(S49)-104/303page

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 2)無人校をなくすよう宿日直代行員の設置促進を指導す

  る。

 3)木造校舎のうち、小学校31校、中学校22校、計53校を

  対象として、県教育庁管理主事、消防署員が中心となっ

  て学校査察を行い、代行員の設置、査察結果の改善点に

  ついて市町村に要請する。

 4)県内9か所で学校事故防止対策研究協議会を開催し、

  防火に関する具体的研究を行う。

 5)防火に関する広報活動を強化し、防火思想の高揚を図

  る。

(2)市町村教育委員会に対する指導

 1) 小・中学校宿日直代行員、警備員の配置を促進する。

 2) 防火診断を計画的、科学的に実施し、防火体制を強化

  する。

 3)学校管理体制を検討し、教職員並びに宿日直代行員の

  宿日直勤務の厳正を期する。

 4) 防火に関する施設・設備の改善充実を図り、その的確

  な活用に努める。

 2 学校防火診断の実施

(1)防火診断実施のねらい

 各学校ごとに防火に関する自己診断を行い、防火体制その

他について診断評価し、問題点の発見に努めるとともに、こ

れが対策を講ずることによって、平常の防火管理を強化し、

学校火災の発生を未然に防止するため、学校防火診断を毎年

5月1日、12月1日を中心として実施している。

(2)防火診断の内容

 1)防火体制

  ア 消防計画が適正に作成されているか。

  イ 消火通報伝達の方策が樹立され、避難訓練が定期的

   に実施されているか。

  ウ 防火管理は適切になされているか。

  エ 防火に関する教育は適宜行われているか。

2)宿日直(警備・代行)員の勤務状況

  ア 防火のための巡視は規定どおり実施されているか。

  イ 宿日直日誌は確実に記載されているか。

3)火気関係設備及び取り扱い状況

  ア 煙突と煙道は防火上の問題点はないか。

  イ ストーブ、火鉢、こんろの配置、使用は適切か。

  ウ 石油燃焼施設は、可燃物との距離は適切か、石油、

   石炭等の保管状況は良好か。

  エ 都市ガス、プロパンガスの配管、器具に破損はない

   か。

  オ 取灰、たき火の処理は適切か、たばこのすいがらの

   処理はどうか。

4)電気設備

  ア 定期的に絶縁抵抗試験を実施しているか。

  イ 電気器具の使用方法は正しく行われているか。

5)消防用施設・設備並びにその管理

  ア 消火器は基準数量が配置され定期的に消火薬剤の更

   新が行われているか。

  イ 避難階段、避難袋等の避難施設に故障はないか。

  ウ 消火せんは非常時に使用できる状態にあるか。

  エ 非常警報設備器具は作動し、児童・生徒に周知され

   ているか。

  オ 防火壁は作動するか。

  3 学校事故防止対策研究協議会の開催

(1)趣  旨

 県下市町村教育委員会、小・中・養護学校及び県立学校の

防火対策、交通事故防止対策等について研究協議を行い、も

って学校事故防止体制の強化を図り、学校火災及び教職員の

交通事故の絶無を期する。

(2)参加者

 市町村教育委員会教育長又は事務局職員   100名

 小・中・養護・県立学校の校長又は教員   970名

(3)会  場

 県北 福島大学附属小学校      10月22日

     二本松市立二本松北小学校  10月23日

 県中 県立安積女子高等学校     10月22日

     須賀川市役所正庁       10月23日

 県南 白河合同庁舎会議室      10月23日

 会津 会津若松市立城北小学校   10月24日

 南会津 田島合同庁舎         10月23日

 相双  原町合同庁舎         10月22日

 いわき いわき市立平第二小学校   10月29日

(4)講師・助言者

 関係消防署職員

 福島県教育庁義務教育課長、主幹、主任管理主事、

 管理主事

 福島県教育庁高等学校教育課長、主幹、主任管理主事、

 管理主事

 福島県教育庁教育事務所長、次長、管理課長、管理主事

(5)主な内容

 1)講  義

   木造校舎の防火診断の結果と問題点

   学校防火対策について

   教職員の交通事故の傾向と事故防止対策について

 2)協  議

   教職員の交通事故防止対策について

 4 教職員の宿日直勤務軽減

 教職員の宿直、日直の勤務を軽減することにより教職員本

来の教育活動に専念できる体制をつくることは、望ましいこ

とであり、国としても昭和43年以来補助を行い、無人化の施

策を進めている。本県においても昭和42年以来宿日直代行員

の制度を採用し、そのため必要経費の補助を行い、教職員の

勤務の軽減と勤務条件の改善に努力している。

 昭和49年度の概況は、次のとおりである。


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