教育年報1980年(S55)-076/289page

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 2 教職員人事・任用

 人事異動の基本方針を昨年同様次のように設定した。

  昭和55年度末人事に関する方針

                福島県教育委員会

 教育に対する県民の期待と要望にこたえ、本県教育の刷新

充実をはかり、教育水準の向上を期するためには、教職員組

織並びに教育庁職員組織の充実強化と士気の高揚をはからな

ければならない。

 本委員会は、この実現を期するため、下記方針に基づき、

年度末人事を行うものである。

 実施にあたっては、広く県民各位の理解と教育関係者の積

極的な協力を切望する。

1 基 本 方 針  

 (1)全県的視野にたって、適材を適所に配置し、教育効果

  並びに行政効果の向上をはかる。

 (2)教育の機会均等の理念に立脚し、地域差・学校差の是

  正につとめ、各学校の教職員組織の充実と均衡化及び教

  育庁職員組織の充実をはかる。

 (3)厳正公平な人事を行い、教職員及び教育庁職員の士気

  の高揚をはかる。

2 重   点

   公立小・中・養護学校関係

  (1)教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保

   と新進有為な人材の登用をはかる。

  (2)教職員組織の適正化を期するため計画的な交流を推

   進する。

  (3)学校管理の適正化をさらに推進するため、管理職へ

   の登用にあたっては、適任者を厳選するとともに、適

   材を適所に配置する。

  (4)養護教育の振興をはかるため、適任者を配置すると

   ともに、適正な交流を行う。

 二 県立学校関係

  (1)教育を刷新充実するため、有能適格な教職員の確保

   と新進有為な人材の登用をはかる。

  (2)高等学校生徒数の急減に伴う教職員定数の減少に対

   応ずるため、教育課程に配慮しながら教職員の適正配

   置をはかる。

  (3)教職員組織の充実と均衡化をはかるため、同一校永

   年勤続者の交流及び採用後引き続き同一校に相当年数

   勤務している者の交流を行う。

  (4)定時制(夜間)・通信制・分校・盲・聾・養護学校並

   びにへき地における教職員組織の充実については、特

   に考慮する。

  (5)職業に関する学科を中心とする高等学校の再編成並

   びに盲・聾・養護学校の拡充整備に伴う教職員の配置

   については、特に考慮する。

  (6)学校管理の適正化をさらに推進するため、管理職へ

   の登用にあたっては、適任者を厳選するとともに適材

   を適所に配置する。

3 実施方針

  一 採   用

  (1)教員の採用については、資格・知識・能力・適正・

  人物・健康等に基づいて選考する。

 (2)教育庁職員を教職員から任用するにあたっては、そ

  れぞれの職務の遂行に必要な知識・能力・適正等を充

  分考慮し、特に管理監督の立場となる職については、

  人格・管理能力のすぐれた者から慎重に選考する。

(3)教育庁一般事務職員の採用については、

  「福島県職員採用候補者試験」に合格した者から選考する。

 (4)その他の教育庁職員の採用については、それぞれの

  職務の遂行に必要な能力、適正を有する者を選考する。

 (5)事務職員、学校栄養職員、その他の職員の採用につ

  いては、教育庁一般事務職員に準じて行う。

二 交   流

 (1)免許状、年齢構成、性別について各学校の均衡をは

  かるためつとめて広域にわたって交流を行う。

 (2)各地域め実態に応じ、都市、平地、へき地相互間の

  計画的な交流を積極的に行う。

 (3)中堅の立場にある教員の広域交流を積極的に行う。

 (4)養護教育担当者の適正な配置と交流を行う。

 (5)県立学校にあっては、特に高等学校の学科の設置廃

  止に伴う配置転換を考慮するとともに、学校種別(高

  等学校、盲、聾、養護学校)間の適正な交流を行う。

 (6)同一校相当年数勤務者の適正な交流を行う。

(7)教育庁本庁、教育事務所、教育機関、学校等相互の

  交流の円滑化につとめるとともに、他の任命権者に係

  る機関との間の交流についても積極的に考慮する。

 (8)教育庁、県立学校事務職員については、特に知事部

  局との交流の円滑化をはかる。

三 昇   任

 (1)校長については、その職責の重要性にかんがみ、資

  格、人物、指導力、勤務実績、健康等のすぐれた者の

  うちから適任者を厳選する。

   また、相当期間へき地または養護教育の経験を有す

  る者及び勤務成績優秀な者の抜てきを考慮する。

 (2)教頭については、校長に準じて行う。

 (3)教員については、免許状の取得状況、勤務実績等に

  よって選考する。

 (4)課長、課長相当職、課長補佐、課長補佐相当職への

  登用にあたっては、人格識見、管理能力等を重視し、

  幹部職員にふさわしい適任者を厳選する。

 (5)主任管理主事、主任指導主事、主任社会教育主事、

  専門文化主査、専門文化財主査並びに教育事務所の課

  長及び教育センターの部長についても(4)に準ずるが、

  特にそれぞれの専門的資質を重視し、適任者を選考す

  る。

 (6)係長及び係長相当職については、原則として人事委

  員会が行う「係長等資格昇任考査」に合格した者のう

  ちから(4)に準じて選考するが、細部については知事部

  局の基準を準用する。

 (7)上記以外の職員については、資格、人物、健康、勤

  務年数、勤務成績等によって選考する。

四 降任及び退職

  勤務成績、健康、年齢、勤務年数を考慮して慎重に行

 う。


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