教育年報1981年(S56)-140/308page

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(4)訪問教育の推移

 1) 訪問教育対象数・担当教員数の推移
項目/年度 50 51 52 53 54 55 56
対  象  数 36 40 52 72 107 109 105
担当教員数 9 10 12 18 25 29 32

 2) 福島医大分室(訪問学級)の新設

   訪問教育は、在宅訪問を原則として実施してきたが、

  長期入院により、学習中断が長期にわたる者の学習の

  機会を確保するため、福島医科大学附属病院に、須賀

  川養護学校福島医大分室として、訪問学級を新設した。

(5)心身の障害による就学猶予・免除数の推移
項目/年度 50 51 52 53 54 55 56
就学猶予数 167 132 84 68 46 35 34
就学免除数 98 89 70 45 11 7 4

※ 全就学猶予・免除者のうち、心身に障害を有するために、猶

 予・免除となった者の数

  3 教職員人事・任用

 第3章義務教育及び第4章高等学校教育の教職員人事任

用の項を参照のこと。

  第2節 学 校 教 育

  1 概    要

(1)指導行政の基本方針

  国際障害者年に当たり、養護教育に対する社会の関心

 の高まりに対応し、「心身の障害に応ずる養護教育の推

 進」を図るため、教育機会の拡大、教育活動の充実、教

 職員の確保と指導力の向上、教育施設・設備の整備充実

 を重点目標とし、その達成に努めた。

(2)指導組織

  課長、主幹、課長補佐、主任管理主事、管理主事、主

 任指導主事各1名、指導主事4名、及び主査、主事各1名、

 各教育事務所の養護教育担当指導主事7名(兼任)及び

 養護教育担当指導委員13名、(県立学校6名、公立学校7

 名)をもって指導にあたった。

(3)学校教育指導の重点

 1) 適正な就学指導を推進する

  (イ)各学校における心身障害児の就学指導組織を、校

   務分掌上の組織として明確に位置づけ、全校職員が

   協力して適正な就学指導を進める。

  (ロ)市町村の就学指導審議会、県就学指導会議、その

   他の関係機関と有機的連携を図り、適正な就学指導

   を進める。

  (ハ)心身障害児に関する知識や、調査、検査、診断の

   技術向上を図るため、全教員の校内研修を充実する。

  (二)心身障害児の就学指導に関しては、保護者と十分

  に情報交換し、適正な教育措置を講ずるように努め

  る。

 (ホ)学校、学級への就学の後も、常に教育効果を観察、

  評価し、他の学校、学級への就学が望ましいと判断

  される場合は、慎重に適正な教育措置替えを考慮する。

2) 盲・聾・養護学校及び特殊学級の実態に即した運営

 を工夫する。

 (イ)教育目標の具体化、実践化の適切な運営計画をた

  て全職員が共通理解にたち、効果的な養護教育がす

  すめられるように努める。

 (ロ)児童福祉施設、医療施設等と密接な提携を図り、

  福祉、医療、教育間の情報交換等を組織的に行い、

  障害児の全面発達を促進できる学校、学級運営を工

  夫する。

 (ハ)特殊学級は、学級編制の方針を明確にし、学校経

  営の中に正しく位置づけ、適切な運営に努める。

 (二)障害児と健常児の、それぞれの教育の必要性を検

  討のうえ、相互に適切な交流のしかたを工夫する。

 (ホ)校内研修の努力目標を設定し、研修計画を学校運

  営計画の中に位置づけ、養護教育の多様化に応じら

  れる研修の組織的推進に努める。

3)障害の種別、程度に対応した教育課程の編成に努める

 (イ)盲・聾・養護学校学習指導要領を基準にし、障害

  の状態に即した教育課程を編成する。

   生活科、道徳、養護・訓練の指導に当たっては、

  学級及び児童生徒ごとの実態を考慮し、有効な方途

  を講ずるように努める。

 (ロ)指導計画は、学級の実態に即して合科・統合の指

  導形態、教科別、領域別指導形態を適切に組み合わ

  せて作成するように努める。

 (ハ)児童生徒の障害状況に応ずるため個別に指導目標

  をたて、評価を確かめながら、指導を進めるよう配

  慮する。同じ題材で学習を進める場合でも学習の到

  達目標や内容を個別に用意し、到達度、適応のしか

  た等を確かめながら指導するように努める。

4) 障害に応じた指導方法、教材教具の活用開発に努める

 (イ)児童生徒一人一人の心身の障害の程度、発達段階

  に応じた指導方法、特に訪問教育の内容、方法の確

  立に努める。    

 (ロ)視聴覚教材や学校図書館の資料等についても、児

  童生徒一人一人の特性に合ったものを精選して、そ

  の活用を図る。

 (ハ)児童生徒一人一入の特性に合った、教材教具の創

  作と活用に努める。

5) 身辺処理の確立、社会的自立の指導の強化を工夫する

 (イ)観察や調査、検査を実施して、個人理解のための

  資料を整備し、有効な指導方針を立てて指導に当た

  るように努める。

 (ロ)学校におけるあらゆる場を、日常生活指導の機会

  として、身辺処理の確立に努めるとともに、家庭と

  の連絡を密にして、学校における指導が家庭でも生

  かされるように配慮する。

 (ハ)作業学習を取り入れ、作業態度や責任観を養うと


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