教育年報1985年(S60)-000-01/279page
序
今日、我が国の教育はめざましい普及・発展を示してお
ります。この教育の質的、量的進展は、我が国の社会、経
済、文化の発展に大きく寄与しているところであり、今後
もこの教育水準の維持、向上に努めなければならないこと
は論をまたないところであります。
しかしながら、近年の社会の変化は、人々の連帯感や相
互扶助め精神の希薄化、家庭や地域社会の教育機能の低下、
青少年の問題行動の増加など教育にかかわる様々な問題を
提起しております。一方、社会の技術革新、情報化、高齢
化や国際化等の新しい波は、人々に生涯にわたる学習機会
の拡充を求めるなどの精神的、文化的な欲求を高めさせて
おります。
こうしたことから、本県では社会の変化に対応した教育
のあり方を検討し、昭和60年度より「第3次福島県長期総
合教育計画」を実施したところであり、人間性の尊重を第
一義とし、21世紀に向けた人づくりをめざしているところ
であります。
本書は、このような昭和60年度の本県教育行政の実績を
収録し、県教育委員会、教育庁及び各種教育機関の活動の
ありようをまとめたものであります。この「教育年報」が、
本県教育の今後の展開に有用な資料として活用していただ
ければ幸いであります。
昭和61年10月
福島県教育委員会
教育長 佐藤昌志