文化
第1節 概要
県教育委員会では、先人が築きあげてきた文化遺産を継承
するとともに、うるおいのある生活の実現を求める県民の意
識を背景に新たな文化を創造発展させるため、"こころうる
おす文化の育成"をスローガンに「文化活動の促進」、「文
化の伝承の充実」、「文化施設の整備充実」を3本の柱とし、
県民の自主性と創意性を尊重しながら、文化活動を更に活発
にするための条件整備を積極的に展開したが、その成果は次
のとおりである。
1 文化活動の促進
(1) 芸術文化活動発表の機会の充実
県総合美術展覧会、県文学賞を充実して作品の応募を奨
励するとともに、文化団体が主体となり運営している県芸
術祭の充実に努めた。
(2) 芸術鑑賞の機会の確保
県総合美術展移動展、こども・青少年芸術劇場、家庭劇
場等を実施し、優れた芸術鑑賞の機会の確保に努めた。
(3) 文化振興基金の充実と確保
文化団体の育成と県民の自主的な文化活動の活発化を図
るため、(財)福島県文化振興基金の充実と活用を促進した。
(4) 文化活動指導者の養成確保
芸術セミナーの開催や文化活動指導者バンクの活用促進
により、文化活動指導者の養成確保に努めた。
2 文化の伝承の充実
(1) 文化財保護体制の充実
文化財保護体制を確立するため、文化財保護行政組織の
充実に努めた。特に、埋蔵文化財保護体制の強化に努めた。
また、文化財保存管理の万全を期するため、文化財パト
ロールの充実に努めた。
(2) 文化財保存調査
文化財に係る資料の整備と記録保存を図るため、基礎調
査及び緊急調査を行った。
(3) 埋蔵文化財の保存の充実
開発事業に対して、事前の表面分布調査と試掘調査を実
施するとともに、事業者側と協議を行い可能な限り現状保
存に努めながら記録保存のための発掘調査を行った。
(4) 文化財防災設備等の整備促進
文化財の防災設備、保存施設等の整備を促進するととも
に、所有者又は管理団体に対し日常的管理の強化を図るよ
う指導に当った。
(5) 文化財保存助成の充実
国・県指定文化財の保存修理及び埋蔵文化財保存調査に
対し、国及び県費の助成を行った。
(6〉 文化財の愛護と公開の推進
文化財に対する県民の理解と愛護精神の高揚を図るため
各種事業を実施したほか、伝承民謡公開事業を実施し公開
の機会の充実に努めた。
3 文化施設の整備充実
(1) 県文化センターの整備充実
県文化センターの施設・設備を整備充実するとともに、
文化情報の収集・提供などの機能の充実に努めた。
(2) 県立美術館の整備充実
常設展・企画展等を開催するとともに、美術作品の収集
と作品・作家等に関する調査研究を計画的に推進したほか、
教育普及活動に努めるなど本県美術振興の中心施設として
機能の充実に努めた。
(3) 県立博物館の整備充実
展示資料の収集・整備に努め、調査研究を計画的に推進
し、常設展・企画展等の充実を図るとともに教育普及のた
めの各種事業を行い、県内博物館の中心的施設として機能
の充実に努めた。
第2節 文化活動の促進
1 文化振興のための条件整備
(1) 文化行政の推進
1) 県教育事務所文化行政担当者会議
ア 日時 昭和63年4月
イ 会場 あづま荘会議室
ウ 参加者 21名
2) 芸術文化懇談会
本県文化の将来への発展のために、出席者より提言を
求め、県文化の振興並びに県文化行政推進の参考とした。
ア 日時 昭和63年10月
イ 会場 福島県庁教育委員室
ウ 懇談事項 県展に斎藤清賞を創設することについて
エ 出席者 渡辺良雄 丹野清栄 高橋良一郎
飯塚栖圃 梅宮英亮 神野忠和 高橋藤園
増田忍石
2 芸術文化活動発表機会の充実
(1) 第41回福島県文学賞
ア 趣旨
県民から作品を公募して優秀作品を顕彰し、地方文化
の進展と本県文学の振興を図る。
イ 応募数
小説68点、詩84点、短歌47点、俳句40点、計239
点
ウ 受賞者数