教育年報1990年(H2)-126/226page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

保健体育

第1節 概    要

  「第3次福島県長期総合教育計画」の「第2期実施計画」

 に基づき「心豊かな、たくましい人間」の育成をめざして、

 保健体育課においては、体育、保健・安全、給食の名分野の

 相互連携を図りながら、平成2年度福島県教育委員会重点施

 策である「豊かな人間性と創造性をはぐくむ学校教育の推進」

 と、「健康づくりをめざす体育・スポーツの推進」を柱とし

 て各種施策の推進を図った。

  さらに、平成7年に本県で開催される第50回国民体育大会に

向けて、国体開催県にふさわしい優秀な成績を収めるための

競技力向上対策については、競技力向上対策本部・企業スポ

ーツ連絡協議会の整備充実、指導者の養成確保、選手の育成

強化、特殊競技用具の整備など、名般の施策を積極的に推進

した。

  1 学校体育の充実

 学校における体育・スポーツの充実を図るため、体育担当

教員並びに運動部活動担当者を対象に各種体育実技指導者講

習会をはじめ、豊富な経験をもつ優れた民間指導者を学校に

派遣する指導協力者派遣事業等を通して教職員の資質の向上

と児童生徒の運動技能の向上に努めた。

 また、文部省指定「体力つくり推進校」「武道指導推進校」

 「運動部活動研究推進校」の研究推進をはじめ、県教育委員

会指定「体力つくり研究推進校」「集団・安全行動推進校」

等の実践研究及び公開発表を契機として、その成果を地域の

学校に普及させるように努めた。

 さらに、本県児童生徒の体力・運動能力の実態を把握するた

め、スポーツテストを実施し、その分析結果の活用を図ると

ともに、各学校の実態に応じた体力つくりの推進に努めた。

 そのほか、小学校運動競技奨励事業を実施し、陸上競技会

及び水泳競技会等を通して運動に親しむ児童の育成を図ると

ともに、児童の体力・運動能力の向上に努めた。

 2 学校保健・学校安全の充実

 学校における保健教育・保健管理の充実を図るため、学校

保健関係教員を対象に保健教育・安全教育指導者研修会を県

内3か所において開催したのをはじめ、新採用、5年経験、

中堅の養護教諭を対象に各研修会を開催し、資質の向上に努

めた。

 さらに、日本体育・学校健康センターと共催で心肺蘇生法

実技指導者講習会を開催し、技能の習得を図るとともに、東

北学校保健大会を開催し、各種の研究協議を通して関係者の

資質の向上に努めた。

 また、児童生徒及び教職員の健康診断を実施し、疾病・異

常の早期発見に努めるとともに、学校保健委員会の組織活動

を促進し、学校保健活動の活性化に努めた。

 なお、児童生徒のむし歯被患率が高いことから、むし歯予

防の実践研究を推進するため、文部省指定の指定校による研

 究の推進や日本学校保健会の委託事業による県内2地区にお

 ける地域ぐるみのむし歯予防の推進に努めた。

  健康教育についても、文部省及び県の指定による研究推進

 校によりその推進に努めた。

  学校における環境衛生検査、中でも水質検査の実施の徹底

 を図った。

  次に、学校における安全教育・安全管理の徹底を図るため

 学校安全指導者を対象に、交通安全教育指導者研修会を開催

 し、資質の向上に努めた。

  3 学校給食の改善充実

  本年度の学校給食の実施状況を児童・生徒数で見ると、完

全給食は小学校で98.0%、中学校では79.8%の実施率とな

 った。

  米飯給食は、小・中学校とも完全給食実施校では100%の

実施率となっており、週当たりの実施回数は平均2.8回であ

 る。

 学校給食費は、1食当たり小学校(中学年)で211円57銭、

中学校で247円75銭となっている。

 次に、学校給食の適正な運営改善充実及び給食関係職員の

資質の向上を図るために、各種の研修会等を開催した。また

教育的指導力の向上を図るために、本年度から実施されるこ

とになった「北海道・東北ブロック新採用学校栄養職員宿泊

・研修会」を、本県において開催した。

 さらに、食中毒や労働災害等の事故防止を図るため、研修会

及び文書・広報等により衛生思想の啓発、安全管理の指導に

努めた。また、学校給食の改善充実の実践研究を推進するた

め・平成2年度から2年間、県教委指定の「学校給食改善研

究指定校」2校を指定するとともに、地域に根ざした学校給

食を実現するため学校・家庭・地域との連携に努めた。

 4 東北・県研究大会の開催

 第25回東北学校保健大会第14回福島県学校体育、保健・安

全・給食研究大会を、県内外関係者780名の参加を得て、福

島県文化センターを主会場に2日間の日程で開催した。

  「自ら進んで健康な生活のできる幼児・児童・生徒の育成

を目指して」を大会主題に、幼児・児童・生徒の健康の保持

・増進を図るため、学校体育、保健・安全及び給食の諸問題

について研究協議し、多くの成果を収めた。

 5 社会体育の充実

 体育・スポーツ活動の推進を図るため、体育・スポーツ団

体への助成をはじめ、県総合体育大会(国体・東北総体選手

選考会、県民スポーツ大会、スポーツ少年団体育大会')の開

催や各種大会の共催・さらには、東北総合体育大会、国民体

育大会、全国スポーツ・レクリエーション祭に役員・選手を派

遣するなど、スポーツの普及・振興に努めた。

 また、巡回スポーツ指導事業やスポーツ功労者等派遣指導

事業を開催し、指導者の養成確保と資質の向上に努めた。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2000-2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。