教育年報1990年(H2)-210/226page

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福島県会津少年自然の家

第1節 概     要

 会津少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動と集団宿泊生活を体験することにより、心豊

かで心身ともに健全な少年の育成を目的として、昭和56年4

月に開所された社会教育施設である。

 また少年自然の家は、学校教育・社会教育・家庭教育がも

つそれぞれの教育機能を統合し、効果的に補完するための教

育施設であり、次のような教育目標を掲げ、その達成に努め

てきた。

 教育目標

 「心豊かで、自ら生活を創造し実践するたくましい少年を

  育てる。」

 (1) 自然に親しむ活動を通して、自然の恩恵にふれ、自然

  を愛する心や敬けんの念を育てる。

 (2) 集団宿泊生活を通して、友愛の心を深め、自律心、協

  調心を養い、規律を守り、責任を重じ、進んで奉仕する

  態度を育てる。

 (3) 野外活動を通して、たくましい体力と根性を育てる。

 1 運営委員会

 所長の諮問機関である運営委員会の委員は、次のとおりで

ある。

氏名 役職名
議長 山口林助 会津坂下町長
副議長 酒井淳 福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委員
(会若松市教育委員会教育長)
和田洋子 福島県議会議員
木幡春夫 福島県小学校長会(北会津小学校長会会長)
(会津若松市立鶴城小学校長)
押部源清 福島県中学校長会(両沼中学校長会会長)
(会高田町立第一中学校長)
平山恒雄 福島県PTA連合会副会長
(会津若松市立第三中学校PTA会長)
佐藤毅 福島県公民館連絡協議会副会長
(会津若松市中央公長)
長谷川四朗 福島県子ども会育成会連合会顧問
(社会福祉法人会津児童園長)
照井蔵人 北会津地区社会教育委員連絡協議会長
(会津若松市社会教育委員)
堺百人 喜多方市子ども会育成会長

(1) 第1回運営委員会 (平成2年7月26日開催)

(2) 第2回運営委員会 (平成3年2月8日開催)

 2 平成2年度重点目標と成果

(1) 集団宿泊生活の充実を図る。

 1) 利用団体の主体的な活動を推進するため、引率指導者

  研修会、事前打合せ、実地踏査等を通して指導力の向上

  を図った。また、利用のねらい及び施設の特色や機能を

  生かし、ゆとりあるプログラムを編成して充実した活動

   ができるよう指導助言に努めた。

 2) 「利用の手引」や指導資料の見直しと改善に努め、利

  用団体の効果的な活動を促進した。

 3) 所利用のきまりの原則をふまえつつ団体の実態や目的

  に応じ弾力的な取り扱いをして、ゆとりある主体的な研

  修ができるよう援助と指導に努めた。

 4) 各学校、各種団体の実態や利用のねらいに即して、各

  種活動についての専門的指導者の活用に努め、特にスキ

  ー実技研修の充実を図ることができた。

 5) 県教育行政機関や市町村教育委員会、公民館、及び小

  中養護学校等との連携の強化に努め利用の促進を図った。

(2) 施設、設備の充実

 1) 野外活動の充実を図るため、活動コースの標識や経路

  の整備に努めた。

 2) フィールドアスレチックの改修5ケ年計画の第4年次と

  して、5つのポイントを改修した結果安全で充実した活

  動ができるようになった。

 3) 室内活動、野外活動の充実を図るために、皮革を材料

  とした手工作(レザークラフト)やリングを用い輪なげ

  形式様のUFOゴルフ等の活動プログラムを開発した。

 4) 活動コース周辺の植物への関心、自然への関心を深め

  てもらうための説明札を設置し、利用者から好評を得た。

(3) 広報活動の強化

 1) 利用の促進拡大を図るために、所報、利用申込要項広

  報ちらし及び主催事業案内等を関係機関、団体に配付し、

  施設への関心を高め理解と協力が得られるよう努めた。

 2) 施設見学、実地踏査、利用相談等を奨励し、施設への

  理解と関心を高めるよう努めた。

(4) 主催4業の効果的運営

 1) 当施設を利用する学校団体及び社会教育団体の指導者

  を対象に、効果的な施設の利用と充実した活動ができる

  よう集団宿泊指導者研修会を開催し、指導力の向上に努

  めた。

 2) 自然の中での生活体験を通して、少年のたくましい心

  身を培う「自然に親しむ少年のつどい」は、参加者自ら

  の創意と協力による手づくりの「すみか」での原始生活

  体験や自然体験を通して、たくましい心と体を育てると

  ともに、班活動を主体として、自主的、協同生活により、

  友情を深め、主体制と忍耐力を養うことができた。

 3) 自然に親しみつつ親子のふれあいを深める「親子キャ

  ンプのつどい」や「親子白銀のつどい」は、プログラム

  に創意改善を加えて、親子のふれあいと他家族との交流

  が図られ、所期の目的を達成することができた。

 4) 「野外活動実技指導者研修会」は、青少年団体活動の

  指導者の育成をめざし、関係団体の指導者及び大学生や

  高校生へも参加を呼びかけ、充実した講師陣によって効

  果的な研修が進められた。

(5) 施設、設備の保全と事故防止の徹底

 1) 防災組織と責任体制を確立し、日常および月例定期点


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