序
平成3年度を振り返りみますと、国際社会において
は、近年まれに見る激しい変革がもたらされてきまし
た。我が国の社会もまた大きく変化し、これまでだれ
もが経験したことのない状況にあります。
県教育委員会としましては、このような状況を踏ま
え、新たな長期教育計画の策定に着手する等、解決す
べき様々な課題に積極的に取り組んで参りました。
長期教育計画は、未来を担う心豊かなたくましい人間の育成を目指し、長期的な展望の下
で教育行財政を総合的、重点的、かつ効果的に推進するために策定するものです。
また、県民の生涯にわたる学習を可能にするため、生涯学習審議会の設置をはじめ、生涯
学習情報提供システム整備事業、生涯学習県民講座の充実等を推進して参りました。
さらに、本県教育・文化の充実を図るため、学校教育審議会の設置をはじめ、いわき養護
学校高等部の開設、安積第一高等学校単位制課程の開設、学力向上対策事業の拡充、教職員
研修の充実、県立学校の大規模改修、コンピュータの整備、新しい時代に対応し得る人材の
育成を図るための中・高校生を対象とした朝河貫一賞・野口英世賞の新設、また、芸術文化
指導者派遣事業や埋蔵文化財周知事業等の諸施策・事業を積極的に推進して参りました。
一方、開催が3年後に迫りました「ふくしま国体」に向けての競技力向上を図るため、強
化合宿事業及び競技力調査派遣事業等の諸施策・事業を積極的に推進し、開催に向け万全を
期してきたところです。
平成3年度実績「教育年報」の発刊にあたり、平成3年度に推進して参りました施策事業
の一端について申し述べましたが、本年報が本県教育の充実振興を図る上で真に有用なもの
として活用されるよう願ってやみません。
平成4年9月
福島県教育委員会
教育長 渡辺忠男