教育年報1991年(H3)-212/234page

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福島県郡山少年自然の家



第1節 概   要

 郡山少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動や集団宿泊指導を通して、豊かな情操と社会

性を養い、心身ともにたくましい少年を育てることを目的と

して、昭和47年8月に開所され、平成3年度末には、利用人

数が延べ90万人弱に達する。

 郡山少年自然の家は、学校教育・社会教育が持つ、それぞ

れの機能を統合・補完するとともに、これからの生涯学習時

代に対応し、開かれた社会教育施設として、次の様な教育目

標を掲げ、その実現に努めてきた。

 ○ 自ら進んで、楽しく活動をくり広げられる少年

               (自主性と創造性を養う)

 ○ 自然を愛し、人を愛する豊かな心をもつ少年

               (思いやりと情操を養う)

 ○ みんなと協力し、助け合い、励まし合う少年

               (社会性と連帯性を養う)

 ○ 体力を高め、健康を増進して、働くことに喜びをもつ

  少年          (健康な心身と実践力を養う)


 1 運営委員会

(1) 第1回運営委員会(平成3年7月30日開催)

(2) 第2回運営委員会(平成4年2月14日開催)

(3) 運営委員会の組織

  所長の諮問機関である運営委員会の委員は、次のとおり

 である。
氏名 役職名
  植田英一 福島県議会議員
太田緑子 福島県青少年教育振興会会長
  国馬善郎 郡山女子大学短期大学部助教授
  白馬修 福島県小学校長会理事
  二瓶孝夫 福島県PTA連合会監事
  橋本光男 福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委員
  松井健治 福島県中学校長会理事
本宮俊一 郡山市教育委員会教育長
  望月敏雄 福島県公民館連絡協議会会長
  山下淡童 福島県子ども会育成会連合会会長

 氏名は五十音順 ◎印議長 ○印副議長


 2 平成3年度重点目標と成果

(1) 魅力ある施設づくり

 1) 自然の家の魅力は、各団体が主体的に活動することか

  ら、研修のねらいの実現されやすさに求めるべきである。

  そのために、事前研修や実地踏査等を奨励しており、少

  年団体等指導者研修会には、予定の倍もの指導者が参加

  するなど、ねらい実現の素地は固まりつつある。

 2) 入所してから退所するまで「野外活動づけ」のハード

  な研修から、エリア内の自然に思い思いに親しむなどの

  活動を取り入れた計画が多くなるにつれて、研修後の感

  想等も望ましいものが増えている。

(2) 施設・設備の整備

 1) 自然観察コースやオリエンテーリングコースの整備が

  終了し、小規模団体しか利用できなかったアーチェリー

  施設も倍増されるなど、かなり充実されたと言える。

   来年度は、大規模なマウンテンバイクコースを新設す

  る予定である。

 2) 自然環境の整備のために、野外研修活動コース等を定

  期的に変更することから、荒れた緑地を回復させるとと

  もに、研修する小・中学生に、自然に接するマナーが正

  しく身に付くよう、その機会を設けて行きたい。

(3) 研修活動の改善と開発

 1) 研修活動も長い間実施されていると、その内容が一部

  分に偏って行く傾向が見られる。

   当所の「伝承遊び」は、屋内外を使った活動であった

  が、現在では、雨天時の室内研修活動と考えられている。

  このことから、定期的に原点にもどる必要がある。

 2) 約33種の研修種目の中でも実施頻度に大きな差が見ら

  れるところだが、子ども達の多様な要求に、いつも応え

  られるよう、新研修種目を開発して行きたい。

(4) 主催事業の効果的な運営と改善・充実

 1) 各事業の内容を、つどいのねらいから検討し、充実し

  た活動が展開されるよう、工夫を加えた。

   「親子のつどい」は、受付開始日に定員に達するなど

  好評の中で実施されているか、親子のふれ合いが、さら

  に深まるよう、研修活動に新しい要素を加えている。

   今後は、連続参加家族などに、マンネリ感を持たれる

  ことのないよう、観点を変えた改善が必要である。

   「少年のつどい」でも、効果的な広報活動と魅力ある

  研修内容から、定員枠を大きく超える応募者がある。

   ゆとりあるつどいにするために、ねらいを明確にした

  内容の精選を続けて行きたい。

   「指導者の研修」では、研修者のニーズに応えるべく

  選択研修の幅を広くすることから、その目的を十分に果

  たしていると言えよう。

 2) 事後反省・評価のあり方については、ねらいに則した

  アンケートの実施とともに、追跡調査を行うことから、

  これをより確かなものにし、次年度計画の重要な資料の

  ひとつにしている。

(5) 安全管理の徹底

  火災事故防止のために、夜間の火災避難訓練を実施する

 ことから、そのマニュアルを作成し、入所した各団体の引率

 責任者と避難径路や手順を確認し合って研修活動に入るな

 ど、有効に活用する段階まで至っている。さらに訓練を続

 け、施設の安全性を高めて行きたい。


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