教育年報1992年(H4)-088/225page
(3) 訪問教育対象児童・生徒数及び担当教員数の推移
項目 \年度 59 60 61 62 63 元 2 3 4 対象児童 ・生徒数 121 126 139 114 103 109 112 104 92 担当教員数 36 39 40 33 32 34 37 41 41 (4) 心身の障害による就学義務の猶予・免除者数の推移
項目\年度 59 60 61 62 63 元 2 3 4 猶予者数 14 9 6 3 3 5 6 10 8 免除者数 4 5 6 7 5 5 5 5 5 ※ 全就学義務の猶予・免除者数のうち、心身に障害を有
するために猶予・免除となった者の数。
3 教職員人事・任用
(1) 盲・聾・養護学校の人事については、教育内容や指導法
等の特殊性、・専門性に鑑み、経験豊かな有為な人材を確保
し、教職員組織の強化と教育活動の充実を図ることに努め
た。
そのため、小・中・高等学校との積極的な交流を行うと
ともに、昭和57年度より実施している特殊教育関係教職員
の採用事務の一元化を推進し、専門性を有する教員の適正
な配置と教育効果の向上に努めた。
(2) 人事異動の概要については、第4章義務教育及び第5章
高等学校教育の中の教職員人事・任用の項を参照のこと。
4 高等部設置
県立会津養護学校に高等部を設置し、4月8日中高等部開
設式を実施した。
第2節 学 校 教 育
1 概 要
(1) 指導行政の基本方針
「平成4年度教育行政の概要」の第2部、中期的展望に
立った「教育施策の体系と概要」の実施計画の第2年次と
して「養護教育の充実」を掲げ、適正就学の推進、児童生
徒の障害の重度化・重複化等心身の障害の多様化に対応す
るため、障害の状態及び能力・適性等に応じる教育を一層
進めて、可能な限り積極的に社会参加・自立する人間の育
成を目指した適切な教育に努めた。
また、心身に障害のある児童生徒の経験を広め、社会性
を養い、好ましい人間関係を育てるため、地城や学校の実
態等に応じ、学校の教育活動全体を通じて、障害のない児
童生徒及び地域社会の人たちと活動を共にする機会を積極
的に設け、小・中学校の児童生徒、教職員、地域住民が心
身障害児に対する正しい理解と人間尊重の精神に根ざした
心の触れ合いのあり方を深めるように努めた。
(2) 指導組織
課長、主幹兼課長補佐、主任管理主事兼振興係長、管理
主事、主任指導主事各1名、指導主事3名及び主査、主事
各1名、各教育事務所養護教育担当指導主事7名(兼任)
及び養護教育担当学校教育指導委員13名(県立学校6名、
公立学校7名)をもって指導に当たった。
(3) 学校教育指導の重点
前記の基本方針に基づき、指導の重点を次のように設定
し、指導の充実を図った。
1) 教育内容・方法の改善充実
ア 文部省主催の平成4年度地区別特殊教育教育課程講
習会に参加するとともに、特殊教育教育課程編成管理
講習会を障害種別ごとに開催し、盲・聾・養護学校の
学習指導要領を踏まえ、教育課程の円滑な実施を図る
ため、年次計画により、盲・聾・養護学校、特殊学級
の教員に対し、教育課程の編成や管理の研修を通して、
指導内容・方法の改善と指導力の向上に努めた。
イ 児童生徒の心身の障害の種類・程度及び発達段階や
適性に応じて、社会参加・自立を目指すために必要な
基礎・基本となる学力の向上と指導法の改善を図るた
め、県立盲・聾・養護学校、市立養護学校を含めた養
護教育改善対策会議を開催し、「社会参加・自立を図
る養護教育の在り方」―社会参加・自立を図る学習指
導―(第2年次)の研究に努めた。
ウ 精神薄弱特殊学級学習指導法研究集会を開催し、小
・中学校精神薄弱特殊学級担当2年以上の教員を対象
として、特別の教育課程に基づく、指導内容・方法の
改善について研究協議等を行い、指導力の向上と学習
指導の改善に努めた。
エ 県立学校共同訪問(10校)、特殊学級設置校共同訪
問(13校)により、心身障害児の学習指導、生徒指導、
管理運営等の諸問題について検討し、必要に応じて協
議し、助言指導を行い、学校学級運営の質的向上に努
めた。
オ 研究学校を指定し、教育課程、指導内容・方法の改
善充実に努めた。
心身障害児理解推進校(小学校1校、中学校1校)
2) 交流教育の推進
養護教育地域交流推進事業実施校(精神薄弱養護学校
1校、協力校小学校1校、中学校1校、協力地域2地区)
を指定し、心身障害児が心身に障害のない児童生徒や地
域社会の人たちと活動を共にすることにより、心身障害
児の経験を広め、社会性を養い、好ましい人間関係を育
てるためだけでなく、特に学校周辺の地域住民、小・中
学校の児童生徒や教職員が心身障害児とその教育に対し
て正しい理解と認識を深めるとともに、互いに連帯意識
を育むことに努めた。