教育年報1992年(H4)-123/225page

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第10章 保健体育

  第1節 概   要

 保健体育課においては、体育、保健・安全、給食の名分野

の相互連携を図りながら、平成4年度福島県教育委員会重点

施策である「"ふくしま新時代"を担う人材育成のための学

校教育の充実」と「明るく心豊かな活力に満ちた社会をめざ

す文化・スポーツの振興」を柱として各種施策の推進を図っ

 たが、その成果は次のとおりである。

 また、平成7年に本県で開催される第50回国民体育大会に

向けて、国体開催県にふさわしい優秀な成績を収めるための

競技力向上対策については、競技力向上対策本部・企業スポ

ーツ連絡協議会の整備充実、指導者の養成確保、選手の育成

強化、特殊競技用具の整備など、各般の施策を積極的に推進

した。

  1 学校体育の充実

 学校における体育・スポーツ活動の充実を図るため、体育

担当者及び運動部活動担当者を対象に各種体育実技指導者

講習会をはじめ、豊富な経験をもつ民間の優れた指導者を学

校に派遣する指導協力者派遣事業等を通して指導者の資質の

向上と児童生徒の体力及び技能の向上に努めた。

 また、文部省指定「体力つくり推進校」「武道指導推進校」

 「運動部活動研究推進校」をはじめ、県教育委員会指定

「集団・安全行動推進校」における実践研究や公開発表を契機と

して、その成果の普及に努めた。

 さらに、本県児童生徒の体力・運動能力の実態を把握する

ため、スポーツテストを実施し、その分析結果の活用を図る

とともに、各学校の実態に応じた体力つくりの推進に努めた。

 さらにまた、小学校運動競技奨励事業や運動部活動指導者

派遣事業を実施し、運動に親しむ児童生徒の育成を図るとと

もに、体力・運動能力の向上と運動部活動の活性化に努めた。

 2 学校保健・学校安全の充実

 学校における保健教育・保健管理の充実を図るため、学校

保健関係教員を対象に「保健教育・安全教育指導者研修会」

を県内3か所において開催したのをはじめ、新採用、経験者

研修会1、経験者研修会3 の名研修会を開催し、養護教諭の

資質の向上に努めた。

 また、児童生徒及び教職員の健康診断を実施し、疾病・異

・常の早期発見に努めるとともに、学校保健委員会の組織活動

を促進し、学校保健活動の活性化に努めた。

 なお、児童生徒のむし歯被患率が高いことから、むし歯予

防を推進するため、文部省指定校における研究成果の普及に

努めた。

 健康教育の推進についても、県教育委員会指定による研究

推進により健康教育の推進に努めた。

 次に、学校における安全教育・安全管理の徹底を図るため

学校安全指導者を対象に、「交通安全教育指導者研修会」を

県内3カ所において開催し、資質の向上に努めた。

 また、日本体育・学校健康センター委嘱による

「学校安全研究推進校」の実践研究を推進し、その成果を地域の

学校に普及させるように努めた。

 3 学校給食の充実

 本年度の学校給食の実施状況を児童生徒数で見ると、完全

給食は小学校で98.5%、中学校では80.4%の実施率となっ

ている。

 米飯給食は、小・中学校とも完全給食実施校では100%の

実施率となっており、週当たりの実施回数は平均2.8回であ

る。

 学校給食費は、一食当たり小学校(中学年)で223円48銭、

中学校で261円45銭となっている。

 次に、学校給食の充実を図るため、給食関係職員を対象に

新任学校給食主任研修会を県内4カ所において開催したのを

はじめ、学校栄養職員を対象に新採用・専門研修会を開催し

たり、北海道・東北ブロック中堅学校栄養職員研修会に派遣

するなど教育的指導力や資質の向上に努めた。

 さらに、食中毒や労働災害等の事故防止を図るため、研修

会及び文書・広報等により衛生思想の啓発、安全管理の指導

に努めた。

 また、県教委指定「学校給食改善研究指定校」2校を指定

し、実践研究を通じて学校給食の改善・充実を推進するとと

もに、望ましい食習慣を育成するために食生活の中心である

家庭・地域との連携に努めた。

 4 研究大会の開催

 第16回福島県学校体育・安全、給食研究大会を県内関係者

510名の参加を得て、会津若松市民会館を主会場に2日間の

日程で開催した。

 「自ら進んで健康な生活ができる幼児・児童・生徒の育成

を目指して」を大会主題に掲げ、生涯にわたって健康で活力

に満ちた生活のできる幼児・児童・生徒を育成するため、学

校体育、保健・安全、給食の諸問題について研究協議し、具

体的な指針を見い出し、多くの成果を収めた。

 5 社会体育の充実

 県民のスポーツ・レクリエーション活動の一層の推進を図

るため、(財)県体育協会、高等学校体育連盟や中学校体育連盟、

県スポーツ少年団など体育・スポーツ団体への助成を通して、

それぞれの団体が行う指導者養成やスポーツ振興事業の促進

に努めるとともに、県総合体育大会の開催や東北総合体育大

会、国民体育大会、全国スポーツ・レクリエーション祭に役

員・選手を派遣するなど、スポーツの普及・振興に努めた。

 また、本年度は巡回スポーツ指導事業を県内4地区で開催

し、地域や職域における指導者の資質の向上に努めた。

 さらに、国際大会に出場する本県出身に対する助成や各種

大会の後援や共催を通してスポーツの振興に努めた。


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