教育年報1992年(H4)-205/225page

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第17章 福島県郡山少年自然の家

第1節 概   要

 郡山少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動や集団宿泊活動を通して、豊かな情操と社会

性を養い、心身ともにたくましい少年を育むことを目的と、

して昭和47年8月に開所し、開所20周年の今年には延べ利

用人数が90万人に達し、10月には記念式典を開催した。

 郡山少年自然の家は、学校教育・社会教育が持つ、それぞ

れの機能を統合・補完するとともに、これからの生涯学習時

代に対応し、開かれた社会教育施設として、次のような教育

目標を掲げ、その実現に努めてきた。

 ○ 自ら進んで、楽しく活動をくり広げられる少年

               (自主性と創造性を養う)

 ○ 自然を愛し、人を愛する豊かな心をもつ少年

               (思いやりと情操を養う)

 ○ みんなと協力し、助け合い、励まし合う少年」

               (社会性と連帯性を養う)

 ○ 体力を高め、健康を増進して、働くことに喜びをもつ

  少年           (健康な心身と実践力を養う)

 1 運営委員会

(1) 第1回運営委員会(平成4年7月17日開催)

(2) 第2回運営委員会(平成5年2月18日開催)

(3) 運営委員会の組織

  運営委員会の委員は、次のとおりである。
氏名 役職名
  植田英一 福島県議会議員
◎太田緑子 福島県青少年教育振興会会長
  岡部文雄 福島県小学校長会理事
  国馬善郎 郡山女子大学短期大学部助教授
  舘美文 福島県市町村教育委員会連絡協議会常任委員
  津野英行 福島県PTA連合会副会長
○本宮俊一 郡山市教育委員会教育長
  松井健治 福島県中学校長会理事
  望月敏雄 福島県公民館連絡協議会理事
山下淡童 福島県子供会育成連合会会長

 氏名は五十音順  ◎印 議長、○印 副議長

 2 平成4年度重点目標と成果

(1) 魅力ある施設づくり

 1) 自然の家は、マンネリに陥ることなく、新規性があり、

  いつでも、誰でもが気軽に利用でき、そして自分達の望

  みの研修が自分達の手で進められる状態になっているこ

  とが魅力につながるものと考えられる。

   そのために、指導マニュアルの整備補充、指導者研修

  会への参加及び事前打合せ、実地踏査を奨励し、主体的

  に研修が進められるよう改善を加えた。

 2) 主体的研修を勧めるための準備として、研修用具等の

  開放利用を考慮するとともに安全面に万全を期す努力を

  した。

(2) 施設・設備の整備

 1) 施設・設備を効果的に利用できるようにするためにコ

  ース表示板等の看板を充実させた。

 2) サーキットコースに組み込まれている綱渡り、やぐら、

  丸太渡り、つり橋渡り、なわ梯子等を全面改修し、安全

  に研修できるようにした。

 3) マウンテンバイクの台数の充実(15台の増)と共に、

  利用者の興味・関心を高めるコースづくりに努めた。

(3) 研修活動の改善と開発

 1) 生涯学習時代の要請に応えられる施設となるために、

  多様化した利用団体に対応できる研修活動の開発は必至

  のことである。

   このことを受けて、1例として、オリエンテーリング

  の多様な活用を図るため、利用者の研修時間の長短や発

  達段階、ねらいのおさえ方によって研修できるよう、種

  種のコース(7種類)設定をし、ゆとりある活動が展開

  されるように努めた。また、登山コースについても見直

  しを図り、選択の幅を拡げる努力をした。

(4) 主催事業の効果的な運営と改善・充実

 1) 各事業の内容を、つどいのねらいから検討し、充実し

  た活動が展開されるよう、工夫を加えた。

   「指導者の研修」は、利用時の研修種目と結びつけた

  研修ができるよう、選択研修の幅を拡げて自覚ある参加

  を促すことにより、その目的を十分に果たしている。

   「親子のつどい」は、夏と秋には20周年記念事業と銘

  うって実施、また、冬には外国人の参加もあり、いずれ

  も好評の中で実施することができた。親子のふれ合

  い、他家族との交流が更に深まるよう、研修活動に新た

  な要素を加えていきたい。

   「少年のつどい」のうちの「自然に鍛える」は、定員

  枠を超える応募の中で実施することができた。日毎に集

  団としての凝集度が高まる様子が伺え、ねらいを十分に

  達成できたといえる。また、新規事業で不登校児対象の

  「たくましく生きる少年のつどい」は、参加人数が6人

  であったが、自主性等の助長に顕著な効果がみられた。

   9月以降の「休業土曜日の主催事業」は、多様性に富

  む内容で6回実施し、大旨好評裡に進めることがで

  きた。休日設定の主旨を十分にふまえ、ねらいをより一

  層明らかにし、親子での参加をも奨励していきたい。

 2) 事後反省・評価のあり方については、ねらいに則した

  アンケートを実施すると共に、追跡調査等も行いより確

  かなものとして、次年度計画の重要な資料のひとつにし



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