教育年報1994年(H6)-217/231page

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第18章 福島県会津少年自然の家

第1節 概    要

 会津少年自然の家は、恵まれた自然環境の中で、生き生き

とした野外活動と集団宿泊生活を体験することにより、心豊

かで心身ともに健全な少年を育成することを目的として、昭

和56年4月に開所された社会教育施設であり、今年度末で開

所以来入所延人数が約72万人に達した。

 また、少年自然の家は、学校教育、社会教育、家庭教育が

もつそれぞれの教育機能を統合し、効果的に補完するための

教育施設であり、次のような教育目標を揚げ、その達成に努

めてきた。

           <教育目標>

 「心豊かで、自ら生活を創造し、実践するたくましい少年

を育てる。」

(1) 自然に親しむ活動を通じて、自然の恩恵にふれ、自然

  を愛する心や敬けんの念を育てる。

(2) 集団宿泊生活を通じて、友愛心を深め、自律心、協調

  性を養い、規律を守り、責任を重んじ、進んで奉仕する

  態度を育てる。

(3) 野外活動を通じて、最後までやりぬく体力と心を育て

  る。

 1 運営委員会

所長の諮問機関である運営委員会の委員は、次のとおりで

ある。
氏名 役職名
議長 山口林助 会津坂下町長
副議長 芦沢健 福島県市町村教育委員会連絡協議会調査研究部長
(会津坂下町教育委員会教育長)
  小桧山善継 福島県議会議員
  星佐益 福島県小学校長会両沼支部副会長
(会津坂下町立坂下小学校長)
  酒井不二男 福島県中学校長会理事、両沼支会支会長
(会津本郷町立本郷中学校長)
  成田介 福島県PTA連合会副会長
(会津若松市立第四中学校PTA会長)
  鈴木宗隆 福島県公民館連絡協議会副会長
(会津若松市中央公民館館長)
  堺百人 福島県子ども会育成会連合会副会長
  橋本照 北会津地区社会教育委員連絡協議会会長
  蓮沼幸枝 喜多方市子ども会育成会副会長

運営委員会は、次のとおり2回開催した。

 ○ 第1回運営委員会(平成6年7月22日開催)

 ○ 第2回運営委員会(平成7年2月9日開催)

 2 平成6年度重点目標と成果

(1) 集団宿泊生活の充実を図る。

 1) 利用団体の主体的な活動を推進するため、学校団体指

  導者事前研修会、社会教育団体指導者事前研修会、社会

  教育団体指導者事前打合せ会及び実地踏査等を通して、

  引率指導者の指導力の向上を図った。また、利用のねら

  いに即して、施設の特色や機能を生かし、ゆとりあるプ

  ログラムを編成して、充実した、しかも自主的・自発的

  な活動ができるよう指導・援助に努めた。

 2) 「利用の手引」や指導資料の効果的活用を図り、利用

  団体の活動が効果的に進められるよう努めた。

 3) 当所利用のきまりの原則をふまえつつ、入所団体の実

  態や目的に応じて弾力的な運用を図り、ゆとりあるしか

  も自主的・自律的な研修ができるよう、引率指導者との

  連携を密にして指導と援助に努めた。

 4) 各学校、各種団体の実態や利用のねらいに即して、各

  種活動についての専門的指導者の活用に努めた。特に、

  冬期のスキー実技研修の充実を図ることができた。

 5) 県教育行政機関や市町村教育委員会、公民館、小・中

  ・養護学校等や社会教育関係団体との連携を密にして、

  利用の啓蒙、促進を図った。

(2) 施設・設備の充実を図る。

 1) 野外活動の充実を図るため、活動コースの点検、整備

  に努め、利用者が安全に活動できるように努めた。

 2) 年次計画によって、スキー用具の整備並びにスキー台

  数の確保に努め、充実したスキー活動が展開できた。

 3) 浴室ろ過装置取り替え工事や寝具の計画的更新により、

  快適な宿泊生活の推進に努めた。

 4) 室内活動、野外活動の充実を図るため、現有資料の改

  訂と効果的活用に努めた。

 5) 活動コース周辺及び活動エリア内の植物への関心、自

  然への関心を深めるため、説明札を整備するとともに、

  樹木や花だんの手入れに努めた。

(3) 広報活動の充実

 1) 所報、利用申込要項、主催事業案内等の紙面構成を工

  夫して作成して、関係機関・団体に配布し、施設への関

  心を高め、理解と協力が得られるように努めた。

 2) 利用団体の事前施設見学、実地踏査、利用相談等を奨

  励するとともに、関係機関・団体等に出向いて、施設利

  用についての啓蒙・促進を図った。

(4) 主催事業の効果的運営を図る。

 1) 当施設を利用する学校団体及び社会教育団体の指導者

  を対象に効果的な施設の利用と充実した活動ができるよ

  う学校団体指導者事前研修会、社会教育団体指導者事前

  研修会等を開催し、指導力の向上に努めた。

 2) 「自然に親しむ少年のつどい」では、参加者自らの創

  意と協力による手づくりの「住みか」での原始生活体験



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