教育年報1998年(H10)-101/270page
第8章 社会教育
第1節 社会教育一般
1 施策の概要
(1) 社会教育活動の充実
1) 青少年教育の充実
青少年の豊かな心やたくましい体の育成を図るため、
市町村における少年教室、青年学級・教室の開設を促進
するとともに、地域、職場、学校、家庭の協力・連携に
よる、学校週5日制対応事業、青少年交流事業などを実
施することで学校外活動の一層の充実に努めた。
2) 成人教育の充実
生活上、職業上から生ずる成人の学習要求を的確に把
握し、より専門的な学習内容を備えた学習機会を提供す
るため・生涯学習県民講座の充実を図り、成人教育団体
の育成と指導者の養成、中高年層の成人が学習しやすい
条件整備に努めた。
3) 婦人教育の充実
男女共同参画社会の形成をめざした魅力ある学級・講
座の開設や女性の多様化、高度化した学習要求に応える
事業の開発、学習内容、方法、形態の工夫などにより、
婦人教育事業の充実に努めた。
4) 家庭教育
教育の根幹は家庭にあるとの観点から、子どもの基本
的生活習慣の確立や望ましい価値観の育成、またそのた
めに必要な明るく健康的な家族関係の在り方などについ
て学習し、意見を交換する機会の提供に努めた。
5) 高齢者教育の充実
変化する社会情勢を踏まえ、高齢者が生きがいをもっ
て学習できる事業の実施や学習プログラムの開発に努め
るとともに、高齢者の人材活用や社会参加、世代間交流
を促進した。
2 社会教育推進体制の充実
(1) 社会教育主事・司書等専門職員の設置
1) 市町村における社会教育活動の充実を図るため、社会
教育主事・司書等専門職員の設置に努めた。
2) 市町村の専任社会教育主事の自主設置を促進するとと
もに、必要に応じて社会教育主事の派遣に努めた。
3) 住民への図書館活動のいっそうの向上を図るため、専
任図書館長・専任司書の設置促進に努めた。
(2) 社会教育関係職員の研修
1) 市町村の社会教育主事や公民館職員、図書館職員、社
会教育指導員などの社会教育関係職員を対象とした研修
機会の充実を図り、その資質の向上に努めた。
2) 市町村社会教育主事を対象とした実務に関する研修会
の充実や大学及び国の社会教育研修所で実施する専門的
な研修講座への計画的な派遣に努めた。
(3) 民間・各種団体指導者の確保と活用
1) 県民の学習活動を促進するに当たっては、民間指導者
の果たす役割が大いに期待されることから、これら民間
・各種団体の指導者の確保やその活用に努めた。
2) 民間・各種団体やまちづくりなどに取り組む指導者、
各種学級・講座等の修了者の資質の向上が図られるよう
組織的な活動の在り方や組織の運営、活動プログラムの
企画等に関する指導者の確保に努めた。
3) 民間・各種団体指導者の広域的、効果的な活用を促進
するため、関係機関・団体との連携を密にしながら、指
導者の組織活動を支援するとともに、指導者名簿の作成
や必要な情報・資料の提供に努めた。
3 社会教育施策の整備充実
(1) 県立社会教育施設の整備充実
1) 県立図書館の整備充実
県民への図書館サービスの向上を図るため、図書館資
料や設備・備品等の整備充実に努めるとともに、平成11
年度本稼働を目指した「県立図書館情報ネットワーク推
進事業」を実施した。
2) 県立自然の家の整備充実
自然の中での集団宿泊生活を通して青少年の健全育成
を図る場や機会を拡充するため、県立自然の家の一層の
整備充実に努めた。
3) 県視聴覚ライブラリーの整備充実
利用者の要求に応えられるよう、視聴覚教材の整備充
実に努めるとともに、新しい情報機器を利用した教育方
法やシステムの開発に努めた。
(2) 市町村立社会教育施設の整備促進
1) 公民館の整備促進
地域住民のための社会教育施設として多様化した学習
需要に的確に対応し、充実した公民館活動が行われるよ
う、市町村に対し、長期的な展望に立った施設・設備の
整備を指導した。
2) 市町村立図書館の整備促進
地域住民の要望に対応すべく、図書館奉仕活動の充実
に努めるとともに、未設置町村における設置が図られる
よう市町村に対し指導・助言に当たった。
3) 市町村視聴覚ライブラリーの整備促進
地域の視聴覚教育の拠点として、広域市町村圏単位の
視聴覚ライブラリーの設置に努めるよう市町村の指導に
当たった。
4 福島県市町村社会教育主事等研修会
(1) 期日・会場等
1) 期日 平成10年8月25(火)〜27日(木)
2) 会場福島市飯坂町「あづま荘」
3) 参加人数 51人
(2) 講師
栃木県鹿沼市立石川小学校長 中野公子
国際理解教育センター研究員 田中幸子
福島大学生涯学習教育研究センター長 氏家達夫