レッドデータブックふくしまT 植物・昆虫類・鳥類 -004/451page
って、地域性を考慮せず安易に他地域の種を移入したり交雑したりすることは、遺伝子の多様性保持の面からも好ましいことではない。
また、近年のペット・園芸ブームにより、鳥類も含め外国の生物が販売されており、無責任な保護者が放棄した個体の野生定着や国内の近縁種との交雑による在来種生息への影響や遺伝子汚染も懸念されている。
これらの課題を踏まえ、野生生物が生態系や自然環境の重要な構成要素であることにかんがみ、人間活動などがそれらに及ぼす影響を科学的知見により適正に評価し、行政機関、事業者、住民、非営利組織(NPO)などが連携して、それぞれの役割に基づきながら、規制を含む必要な対策を実施することにより、県内に生息、または生育する野生生物の保護を進めていく必要がある。