レッドデータブックふくしまU 淡水魚類/両生類・爬虫類/哺乳類 - 006/122page
2 調査対象
本調査で対象とする分類群の範囲は亜種までとし、各分類群における調査対象は次のとおりとした。
淡水魚類 淡水域を生息地とする魚類及び淡水域で産卵するなど生活史の中で淡水域が重要な位置を占める魚類。 両生・爬虫類 全両生類と海洋性カメ類を除く爬虫類。ただし、海洋性カメ類でも陸上で産卵するなど生活史の中で陸上が重要な位置を占めるカメ類は含む。 哺乳類 海洋性の哺乳類(クジラ類・アザラシ類)を除く全ての哺乳類。 また、全ての分類群において明らかに移入種、外来種と判断できるものについては対象としなかった。なお、県内に安定的に生息しているかどうか不明な種については対象種とし、文献による調査や現地調査を実施し、できる限りの情報を集めた。それでも生息状況が明らかにならないものについては「未評価」とし、今後の追跡調査を待って判断することとした。
3 選定種の評価方法
淡水魚類、両生・爬虫類、哺乳類の分類群に属する種及び亜種についての評価を行うため、環境庁(1997)のカテゴリーを基本として次頁に示した「ふくしまレッドデータブックカテゴリーとその定義」を作成した。ただし、カテゴリー定義については、定量的な評価を行うための数値化された県内データが少ないため、定性的要件を採用することとした。
本書に掲載した種及び亜種(以下「選定種」という。)の評価はこの定義に則して行ったが、定量的な評価が可能な選定種については個別に定量的評価を行った。
ふくしまレッドデータブックカテゴリーと環境庁(1997)カテゴリーの関係
カテゴリー区分 内 容
絶滅 環境庁の絶滅と野生絶滅を合わせたカテゴリーとした。 絶滅危惧 環境庁のカテゴリーに準じ、絶滅危惧を絶滅危惧T類と絶滅危惧U類に分けた。 絶滅危惧T類 環境庁のカテゴリーでは絶滅危惧TA類と絶滅危惧TB類に分かれているが、定性的要件だけでは区別が困難なため、これらを合わせて絶滅危惧T類とした。 絶滅危惧U類 環境庁の絶滅危惧U類に準じた。 準絶滅危惧 環境庁の準絶滅危惧に準じた。 希少 福島県独自のカテゴリー区分とし環境庁カテゴリー区分の「情報不足」を包含し、かつ、希少の定性的要件にしたがい区分することとした。 注意 福島県独自のカテゴリー区分として、全国的には希少だが、福島県では普通である生物を対象とした。 未評価 福島県独自のカテゴリー区分とし環境庁カテゴリー区分の「情報不足」を包含し、かつ、未評価の定性的要件にしたがい区分することとした。