中学校技術・家庭科学習指導資料-044/50page

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いる。図−1は,その構造と働きを示したものである。ネオンやアルゴンガスを封入したガラス管内に,バイメタルでつくられた可動電極Aと固定電極Bをもった一種の放電管であって,電源電圧100Vを加えると固定電極Bと可動電機Aの間に放心が生じ(b),加熱されたバイメタル(可動電極A)はのびて,両電極は接触して放電はやむ(c)。放電がやむとバイメタルは冷えて接点を開く(d)。この接点を開いた瞬間(押しボタンスイッチ式の場合は,点燈スイッチを開いたときと同じ。),安定器によって,誘樽起電力が生じ,ランプのフィラメントに放電が起り,点燈状態になる。点燈状態になると,けい光ランプにかかる電圧は,電源電圧より低くなるため,グロースイッチは放電しないのである。
(a) (b) (c) (d)

図−1

(2)点滅実験
図−2
図−2
図−2のような装置をつくり,スイッチを入れてみよう。グロースイッチの電極にまもなく,グロー放電がはじまる。この放電で両電極が暖められ接触する。接触すると電球に電流が流れ点燈する。電球が点燈するとグロースイッチの方は,電極が冷えて変形した電極A(バイメタル)はもとへもどり,両電極が離れる。すると電球の電流は断たれることになるので電球が消燈する。
電球が消燈するとグロースイッチは再び放電をはじめ,両電極が接触することにより電球に電流が流れ点燈する。以上のことをくりかえすことになるので,電球は点滅する。
なお,グロースイッチの作動が外部より鮮明に観察されないときは,2のバイメタルの製作で作った教具を再度提示して説明するとよい。
※グロー放電
これは微光放電ともいって,ネオン管やグローランプはその代表的なものである。陰極における電子放射が主として陽イオンの衝突による放電をいうのである。


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