福島県の中学校の学習に対する意識と行動-088/115page

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〈英語〉

 中学生になり,生徒たちはさまざまな思いで新しい教科「英語」を迎える。この教科が国際社会で活躍するために必要な教科であり,受験にも必要な教科であることを生徒たちはよく自覚している。また,「未知の外国語」の世界に,いよいよ足を踏み入れる期待と興奮に胸をわくわくさせてこの教科に向かうのである。

 したがって,1年の1学期は,この教科と生徒が幸福な出会いを持つことができるかどうかの重要な時期である。調査の結果,この時期が「英語好き・嫌い」の分節点になっていることはそのことを裏書きしている。そして,その後,学年が上がるにつれて両極化はいっそう進んでいくようである。しかし,英語の好き嫌いにかかわらず,3学年を通してほとんどの生徒が「英語が得意になりたい」と心の中では望んでおり,英語に「楽しく,おもしろい授業」を期待しているのである。

1 英語学習に対する意識

 入学当初,英語を好意的,肯定的にとらえていた生徒も,学年が上がるに従いマイナスのイメージヘと傾いていく傾向がうかがえる。

 授業内容がわからず,その結果としてのテストの点数の悪さなどが,英語を嫌いになった理由としてあげられている。また授業には,知的なおもしろさや感覚的な楽しさを期待している。

(1)英語の教科イメージ

 英語は,「語句や文型を覚え」ながら,「コミュニケーション能力を高める」教科であり,「こつこつ学べばできるようになる」教科であると考えている生徒が多く,各項目とも70〜80%の割合を示している。しかし,「楽しさ」「わかりやすさ」といった項目になると,次第にマイナスイメージが強くなり,さらに学年が上がるにつれてその傾向が顕著になる。(「楽しさ」1年生66%,2年生64%,3年生42%,「わかりやすさ」1年生46%,2年生43%,3年生27%)

英語は楽しい教科です
英語は楽しい教科です

 「そうです」と答えた生徒は1年生で19%,2年生で24%,3年生で11%であり,「どちらかというとそうです」と答えた生徒は1年生で47%,2年生で40%,3年生で31%である。一方「どちらかというとちがいます」と答えた生徒は1年生で26%,2年生で27%,3年生で38%で


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