福島県の中学校の学習に対する意識と行動-093/115page
たり書けたりするようになった」など成就感や満足感を持つことが英語を好きになったきっかけとしていることは見逃せない。英語が好きになって学習にどのような変化があったかを質問したところ,次のような回答があった。
・授業がさらに楽しくなった
・日常生活で簡単な表現を使うようになった
・家庭学習をするようになった
・外国語の番組を見るようになった
・授業で進んで発表するようになった
英語が好きになったことによって,授業のみならず家庭学習を含め,英語の学習全般に対して意欲的に取り組む姿勢が伺える。
英語が嫌いになったわけ 各学年とも最も多い理由は「授業の内容がよくわからないから」と答えた生徒であり,1年生で60%,2年生で49%,3年生で54%である。次は「テストの成績がとれないから」と答えた生徒で,1年生で37%,2年生で37%,3年生で46%である。英語が嫌いになったきっかけとしては,次のような記述があった。多い順に挙げてみる。
・わからなくなってきた(文法,文型,語彙含む)
・めんどうくさい
・テストの成績が悪くなって
・授業のパターンが同じ
・先生の教え方
英語が好きになったきっかけの裏返しであり,授業の内容がわかることの大切さが強調される。「わからない」,「めんどうくさい」といった否定的な記述が多い反面,「勉強しておけばよかった」,「まじめにやっていればよかった」という反省も多く,英語の学習法を理解させるなど,教師の適切な支援が望まれる。