より良く生きるための学力を求めて-055/64page

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福島県

10市52町28村
面積(1991年) 1万3782km2
人口(1991年) 210万8000人
人口密度   153.0人/km2
県庁 福島市杉妻町2-16
〒960 TEL0245-21-1111

福島県は,東北地方南端の県である。県の東側は太平洋に面しており,冬季の積雪は少ない。しかし,奥羽脊梁山脈の西側は積雪が深くなり,特に,新潟県との県境の奥会津地方は,わが国有数の積雪地帯であり,電源開発のための人造湖が造られている。総面積は,1万3782平方キロメートル,全国第3位,可住地面積の割合は28.3%で,全国平均より若干低いが,可住地面積は3899平方キロメートルで,北海道,新潟についで,これも全国第3位である。
1989年度の県内総生産額は,6兆2724億円,全国第20位,東北地方では,宮城県に次ぐ規模がある。同年度の1人あたり県民所得は,238万6000円,全国で26位,東北地方では,これも宮城県に次ぐ。工業化が順調に進んでおり,経済規模,経済水準ともに全国順位を上昇させてきている。首都圏への近接性が,これを可能としたとみてよいであろう。県内総生産の経済活動別構成をみると,全国平均にくらべて農林水産業の比重が高く,卸売・小売業,金融・保険業,不動産業,運輸・通信業,サービス業で劣り,公的部門に対する依存度が高いといった後進性を残しているが,製造業が全国平均を上まわり,建設業も高いなど,発展が急であることを示している。原子力発電の容量は全国2位。

福島県の経済指標

1990年の農業粗生産額は,3747億円で全国の7番目,主要な農産県の一つといえよう。関東北部の農業も工業もという地域の北限である。構成は,米作39,9%,畜産21.3%,野菜17.8%,果実9.0%などからなっており,いぜんとして米作は最重要部門である。工業の発達が,ストレートに米作の減少に結びつかない。兼業をしやすい条件があるからである。
1990年の工業の出荷額は4兆8486億円,全国の23番目であるが東北地方では最大である。1人あたり出荷額も230万4000円で,千葉県を上まわった。ただし,千葉県には,東京都への通勤者が多数いることを考慮しなけれぼならない。産業別には,電気機器製造業が34.3%を占め第1位である。1975〜90年の工業の出荷額の増加分の42.3%がこの産業によって実現されたものである。

食肉の消費
家計調査報告により,1991年の1世帯あたりの食肉購入量をみてみると,福島県では,牛肉が4.4キログラム,豚肉が20キログラムとなっており,後者の方が約4.5倍である。福島県の世帯あたりの牛肉消費量は,全国で最少であった。
これに対して,豚肉消費量の全国最少は,高知県の8.9キログラム。関東,東北,北海道で,世帯あたりの牛肉消費量が10キログラムをこえたのは,山形県の11.5キログラムと神奈川県の10.4キログラム。これに対して,中部,近畿,中国,四国,九州地方の各県で,豚肉の世帯あたり消費量が20キログラムをこえたのは一つもない(ただし沖縄は,21.6キログラムである)。 つまり,牛肉消費に関しては,西高・東低であり,逆に豚肉消費に関しては,東高・西低といえよう。
価格をみると,福島県の牛肉は100gあたり818円で,神奈川県の837円に次ぐ高さである。価格が高いから消費が少なくなるのか,その逆か判断に迷うところである(消費量・価格とも県庁所在地のもの)。

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