より良く生きるための学力を求めて-057/64page

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都道府県別おもな余暇活動の行動者率と1日の生活時間の配分
―「県勢93-94」(矢野恒太記念会刊)から―

本県の学力不振を分析する視点として、社会的な指標との関連から相関関係を求めていく統計学的な手法も当然考えられよう。
近年の例では、福島県立医大助手加藤清司(公衆衛生学)が、丸刈り強制率とセンター試験の平均点との相関関係を分析し、丸刈り強制(強圧的な生徒指導体制の有無)と物理英語、化学の成績には負の相関関係が認められると主張した.マスコミ等で取り上げられ反響を呼んだが、論文そのものに目を通した人は少なかったものと思われる。参考までに資料の一部を掲載した。
これらの分析は、教育行政の当事者としてなじむものではないが、広い視点から問題を考える上では、参考になるものを含むものであると言えよう。
ここで参考として示した資料は、いずれも余暇や生活時間の配分から本県の特徴を求めようとするものである。統計的な処理によって相関関係を求めることもできるが、まずは眺めていただきたい。
余暇活動で、本県は学習・研究活動をする者は少なく、社会的活動を好む傾向がある。また、スポーツや趣味・娯楽、旅行・行楽などを行う者も、全国平均に比べて少ない。都市部を代表する東京は社会的活動をする者が少なく、個人主義的な生き方が伺えるように思われる。センター試験で常にトップクラスにある奈良は、学習・研究、趣味・娯楽の両面で活動的と思われるがいかがであろうか。

余暇活動の行動者率(総務庁調べ。15歳以上の全国25万人を対象)

都県名 性別 スポーツ 学習・研究 趣味・娯楽 社会的活動 旅行・行楽 県民所得
福島 80.8 31.5 90.0 39.5 80.6 238.6万
一人あたり
1989年
65.7 29.2 86.9 33.4 77.6 1989年
奈良 84.6 40.4 93.6 31.7 85.3 217.4万

 

72.1 43.0 91.9 35.1 82.8
東京 86.0 40.9 93.4 16.5 86.1 425.8万

 

77.1 42.1 91.8 23.5 85.4
全国平均 84.2 36.3 93.0 28.3 82.6  
72.1 37.0 90.8 31.5 81.6  

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