研究紀要第2号 教授組織に関する研究 実践集 - 023/047page

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 14 低学年体育の検証

(1) 研究のねらい

 「体育の合併授業における個別化・集団化と教師の役割・分担」

低学年の体育は、各種の運動を遊戯として取り扱い、遊ぴの中から調整力を身につけ、各種運動に役立つからだつくりをめざしている。こうした活動を展開するには、集団化による自己調整と、活動力に応じて個別化の取り扱いができる合併授業が考えられる。

そのための研究のねらいを具体的にあげると、次のようになる。

 ア 2〜3学級を合併し、自己調整をうながしながら、3つの集団(活発、普通、不活発)に再編成し、程度別基準を確かめる。
 イ 教授過程の各段階での確かめにより、教師の役割・分担のあり方をとらえる。

(2) 1年題材とその取り扱い

題材  器械運動 (マット) 「前まわり」
     ダンス 「鳥になって」

  器械運動 (マット)

横まわりにつづいて取り扱う新教材である。
一般に技能差の少ない1年生の中で器械運動は、できる、できないということがはっきりでてくるので、個人差がよくみられる運動領域である。

前まわりは、手、足、からだ、頭の協応動作と回転感覚が要求されるので、技能差はもとより、恐怖心をもたれることかある。それで教授過程のある段階で3つの集団に分け、個別化の配慮をする。そのため各教師の特性により、分業・協業し、ともに主体性を発揮するように努める。

  ダンス

この学年の子どもはダンスを好み、鳥になってとんだり、湖水を泳いだりする物語りの「すじ」をグループでつくり、自我を忘れて表現する相手になりきることができる。しかし、表現の動きに差異があるので、協力し合っての表現になるよう、グループ編成についてはじゅうぶん配慮する。

動きには、リズムカルが要求されるので、ピアノ伴奏を聞き分け、それに合わせて表現ダンスに変化をもたせるようにする。そのため各教師は、ピアノ伴奏、個人表現、まとまりといった役割・分担をもつことにする。

項目 ダンス (鳥になって) 前 回 り
技能・体力 1,自分が鳥になったつもりで鳥の動きを表現し、グルーブで「すじ」に従って模ほうすることができる。
2,走、跳、屈、伸を主とし、速度を変えることなどによって調整力をやしなう。
1,腕で体重を支え背を丸くして、なめらかにまっすぐに前回りができる。
2,調整力を身につけ腹筋や背筋を強める。
態度 1,鳥の動きをくふうし、進んで表現できる。
2,友だちと仲よく表現し、よい点を認め合うことができる。
1,まじめに練習し、できるまでやろうとする態度を身につける。
2,友達の運動をよく見て、助け合って練習する態度を身につける。
健康・安全 1,しょうとつしないように場所をとり、走ったりとんだりすることができる。
2,運動後の清潔につとめ服装もきちんとすることができる。
1,前の人をよく見て、ぶつからないようにする。
2,手をよく洗うようにする。

(3) 題材構成

@ 目標


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