研究紀要第11号 学習指導改善に関する研究 理科実験器具の作成 - 004/024page
3.簡易ハンドミクロトーム
1.製作のねらい
組織の横断面の顕微鏡資料をつくる場合,徒手切片はなかなか難しく簡易ハンドミクロトームなど活用が有効となるわけだが理振法の設備基準数量は,学校1個となっており,高価なので当然教師用とし用いていると考える。そこで,児童・生徒でも使えるもので,容易に入手でき,安価な材料でつくられる簡易ミクロトームをくふうしてみたい。
2.製作の方法
(1) 材料:硬質塩化ビニル管(A)〔外径22 内径18長さ 100o〕1本,同(B)〔外径17.8 長さ30o〕1本,同(C)〔内径22 長さ5o〕1本,同〔A,Bのもの各15o〕各1本,しんちゅう板〔10×15聞〕1本,1号のゴム栓1ヶ,ボルトナット〔8,P1〕1組,スチール球〔B管の内径よりやや大きいものパチンコ球大〕1ヶ,ピス1,柄付カミソリの刃1,硬質塩化ビニール板〔厚さ3o,40×40,中心に直径17oの穴をあけたもの,4×15o〕各1,接着剤サンドペーパー
2〕 手順:(1) 塩ビパイプ,塩ビ板を処定の長さに切り,切面を平らにする。(2)ア.内筒の表面をサンドペーパーで平均に削り,外筒の中を自由に上下するようにする。
イ.内筒の片方をリーマで内側を削り,先を1/3ほど切りとったゴム栓を差しこむ。
ウ.ハガネを65oに切断し,一端をグラインダーで鋭利にし,図のように横ぶれ防止塩ビ板に通してゴム栓に差しこむ。
エ.ハガネの上端の片面をヤスリで削り,タギで凹凸をつけたシンチュウ板をハガネにハンダづけする。(3)ア.A筒の一端にC管のリングを上面平らになるように接着する,その面は筒に直角になるようにする。
イ.小さなナットにボルトを5oぐらい通し,ヒーターで熱しておく,小さなナットが通るぐらいの穴をC管の5o下に筒の中心に向ってあけ,その中に熱したボルトナットを押し込み,ナットが半分ほどうまるくらい(ぬけない程度)にし,水で冷し固める。
ウ.15oに切ったB管をリーマで少し内径を大きくして,AB管を重ねて熱湯で熱し,大きなナットの頭にかぶせ,水で冷やして固める。
エ.A筒の下端をヒーターで熱し,やわら