研究紀要28号 両親および教師からみた現代の小学生像 - 005/023page

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 2.現代の子供を教育する際,特に気をつけられている点について記入してください。

 
 
 
 
 
 

 

6.両親からのアンケー卜の集計・分析・考察

 両親からのアンケート調査は,福島県教育センター第3研修部の電子計算機を使用し,集計・計算を行った。

(1) 母親の職の有無について

 下の図1に示されるごとく,母親が職を有する割合は,全体で46パーセントに達しており,かなりの高率である。特に郡山市および若松市にあっては,半数に達しているが,一方,福島市は38パーセントと低率であり,この中間にいわき市が位置している。この理由については今回の調査からは読みとることができなかったので,今後,さらに詳細な追調査が必要となろう。

図1 母の職の有無
図1 母の職の有無

図2 学年別・母の職の有無
図2 学年別・母の職の有無

 図2は学年別に見た母の職業の有無の推移であるが,この図からは,3年時以降と1〜2年時の間には明らかにギャップが存在していることがわかる。このことについては,1〜2年時までは子供に手が掛り,母親が識を持つことを手控えているが,その後子供に手が掛らなくなったため,再び職につくようになるためと推測されよう。したがって,図1および図2からの総合的な判断を述べれば,現代の子供たちの母親は,きわめて求職志向性が高く,子供たちが大きくなれば直ちに職につきたいと願っている者が非常に多いことがわかった。

(2) 兄弟姉妹の数について

 兄弟姉妹の数は,2人の者が過半数を越えており,次いで3人の者,4人の者と続くが,5人以上の兄弟姉妹を持つ者は,わずかに1パーセント台であり,これに反し1人っ子が実に8パーセント弱に達していることが目立つ。なお,この1人っ子は市中心部に多く,周辺地区になるにつれて減少している。この傾向は,母親が有職の場合にさらにいちじるしい。また,2人兄弟姉妹については,市中心部と市外地区が低く,市内地区が多い。3人兄弟姉妹については,あまり極端な差異は認められないことがわかった。さらに,母親の職業の有無は子供の数にはあまり関係が無いことも判明


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