研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 066/092page
半波整流回路の6.3Vと5Vの場合の二組の回路を並列に設け,ダイオードD2は,6.3Vの半周期を引き受け,D4は,5Vの半周期を引き受けることになるので,負荷R2の出力電圧波形は,写真−9のようになる。
平滑回路のコンデンサは,ここではC1を接続している。C2より容量を小さくして,D4の平滑波形を観察しようとしたのである。
正の半周期には,D2とD3が直列に導通し,負の半周期には,D1とD4が直列に導通する。
各電流は,負荷R1,R2を同一方向に流れるから,出力電圧波形は写真−11のようになる。
また,平滑回路のコンデンサはC2を用いたので,その波形は,写真−12のように規則正してなっている。
平滑回路のコンデンサC3に,容量の大きいものを接続して,リプル電圧の少ない直流電圧を得るようにした。写真−13がそれである。
一般に,コンデンサの容量が少ないほど,充放電による出力電圧の変化が大きく,リプル電圧の多い直流が得られる。C1,C2,C3と容量の異なるものを接続して,平滑波形の変化を観察させようとしたのもそのためである。