研究紀要第54号 「教育課程の実施に関する研究」 -042/071page
5. おわりに
数学科に配備されているパソコンを,数学の授業の中で役立てる方法としては,「教具として」活用することが効果的であるという考えのもとに,具体例を六つあげ,その利用のしかたを考察してきた。しかし,これらの例は,いずれも授業で実施したわけではない。今後,多くの実践が期待されるところである。
ところで,昭和58年10月に開催された「ICMI」−日数教 数学教育国際会議」の会議内容をみると,各国では,コンピュータ(電卓・パソコンも含む)を算数・数学の授業に,どのように役立てていくべきかが,検討課題になっているようである。
最後に,「パソコンの活用について」のアンケートを県下の県立高等学校に依頼したところ,校長先生並びに数学科担当の先生方に,特段の御協力をいただいたことに対し,深く感謝申しあげるとともに,本稿をもって調査結果の報告に代えさせていただく次第である。
<参考文献>
・高等学校学習指導要領解説数学編 文部省 ・世界の数学教育 その新しい動向 ICMI 編 共立出版 ・コンピュータ入門 和田秀男 岩波書店 ・電子計算機と数値計算 一松 信 朝倉書房 ・確率と BASIC J . Laurie Snell 共立出版 ・新数学事典 大阪書籍 ・教室にパソコンを 田村三郎・森裕一 ( BASIC 数学 1983.7 現代数学社) ・マイクロコンピュータの教育利用に関する調査結果 (月刊高校教育 1983.9 学事出版)