研究紀要第68号 「学校経営改善に関する研究 第2・3年次」 -015/075page

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3. 教育課程の編成における,教育目標と教科目標との関連づけについて

 (1) 問題点

 「教育課程の編成にあたって,各教科の目標に学校の教育目標との関連を考えているか」という設問(N=315)に対して,「十分考えている」という回答が40%である。このことから教科の目標と学校の教育目標との関連は,あまり図られていないことがわかる。

 しかし,「少しは考えている」という回答が,約61%であるから,半数以上の教師は,教科の目標と学校の教育目標の関連づけの必要性は認めているように思われる。

 また,このことに関して,「考えていない」と答えた,約6%の教師に対しての「関連づけを図るうえでの問題点は何か」という設問では,「関連づけは必要だと思うが,その手順・方法がわからない」という回答が多数を占めている。

 これらのことから,教育課程の編成に,教育目標と教科目標の関連づけの必要性について,切実に受けとめていない教師の意識が問題となると同時に,例えその意識のある教師の場合でも,そのための具体的な手順,方法の手だてについての理解が図られていないことが問題となろう。

 (2) 基本的考え方

 教育目標は,学校における全教育活動をとおして達成されるものであるが,このことと,各教科の学習が児童生徒の1日の学校生活時間の大部分を占めていることを考えあわせれば,各教科学習の目標に学校の教育目標を関連づけて授業が行われることは当然のことと考えられる。

 そしてこの関連づけについては,教科の特性も考慮しながら,教育課程の編成に当たって基本的には次の事項をおさえておくことが必要であろう。

1) 学習指導要領に示されている教科の学年目標,及び学年に即した学習方法,学習訓練にかかわる内容について,教育目標(年度の重点目標)との関連を明確にとらえる。
2) 単元(題材)の月別配当表作成に当たっては,1)を十分考慮しながら,単元(題材)と教育目標(年度の重点目標)を関連づける。
 
(3)  教育課程の編成に,教育目標と算数科の目標とを関連づけた例
 
1) 教育目標と算数科の学年目標との関連

教育目標と算数科の学年目標との関連


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