研究紀要第131号 「情報ネットワークの教育的活用に関する研究」 -052/074page

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 配慮した点は,既存の設定ファイルのバックアップを作成するようにしたことで,これによりCGI動作設定シェルスクリプト実行前の初期状態にすぐに回復できるようになった。また,Linuxのディストリビューションやバージョンごと,あるいはApacheそのもののバージョンによって設定ファイルの場所が異なるので,検索するようにした。

 さらに本研究を進める中で,シェルスクリプトによりバーミッション(読み・書き・実行属性の許可・不許可)の設定ができることがわかった。そこで,設置が比較的難しい掲示板のCGIを自動生成するシェルスクリプトを作成することにした。

掲示板CGI設置シェルスクリプト bbs_Set.Sh
#!/bin/csh
 →Cシェルを用いることを宣言
Set doc_root=‘grep”DocumentRoot/”
 /etc/httpd/conf/srm.conf|awk’(print
 $2)’‘→Srm.confファイルからWebページを設置するディレクトリ(ドキュメントルート)を検索
CP./wforum.tar.gz $doc_root/wforum.tar.gz
 →掲示板のファイルを検索されたドキュメントルートにコピー
cd $doc_root
 →ドキュメントルートに移動
gzip -dc./wforum.tar.gz|tar xvf-
 →圧縮されていた掲示板のファイルを解凍
cd./wforum
 →解凍された掲示板のディレクトリに移動
echo -n”BBS Name?”
 →掲示板の名前を聞くダイアログ表示
set title=$<
 →掲示板の名前を入力
Sed”s/Web Forum Base/$title/”wforum.cgi.
base>wforum.cgi
 →cgiファイル内の掲示板名を変更
chmod755./*.cgi
chmod666./1.html
chmod666./*.log
chmod666./*.dat
 →各ファイルのパーミッションを変更

4 研究実践のまとめ

1 成果

 作成したシェルスクリプトをインストール直後のLinux上で実行させることで,CGIが動作するWebサーバの設定を自動的に完了させることができた。また,掲示板を自動生成するシェルスクリプトも作成できた。

2 今後の課題

 Linuxを含むUNIXを各種サーバとして動作させるアプリケーション(Apache他)の設定ファイルの書式がバージョンアップ等の際に変更されることがある。この研究で作成したシェルスクリプトは,この変更には対応できない。さらに汎用性を高めるためには,新しい書式との差分のみを書き換える等のコマンドを追加する必要がある。

 本研究ではWebサーバの設定を中心にシェルスクリプトを作成した。今後は,その他のネームサーバ・ファイルサーバ等にも対応できるようにしていきたい。

【参考文献】

○ インターネット導入(UNIXサーバ構築)テキスト 富士通ラーニングメディア

○ 学校にLAN入しよう 学校ネットワーク適正化委員会 編

○ 最新インターネット用語辞典 堤 大介著 技術評論社

○ Vine Linux2.0サーバ構築ブック 坂口 幹友著 アスキー

○ csh&tcsh Manual&Reference 安田 絹子著 秀和システム

【参考Webページ】

○ UNIX beginner C-Shellプログラミング

 http://hp.vector.co.jp/authors/VAO12953/unix/cs_frame.html

○ 68user's page UNIXの部屋

 http://www2.startshop.co.jp/~68user/unix/


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