福島県教育センター所報ふくしま No.35(S53/1978.2) -025/026page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

〔研究事業について〕  

1.ねらい  

 本県が当面する教育上の課題や,学校の教育実践上の問題点をとりあげて,全国的研究の動向をふまえながら,その解決のための基礎的研究を行い,学校経営や学習指導の改善に寄与する。 

2.研究主席・内容・方法  

(1)学校経営の改善に関する研究  学校経営改善に関する研究の一環として52年度は, 「学年・学級経営に関する研究」を行った。この関連 において53年度は学校経営評価のあり方を明らかに し,経営改善のための資料を提供する。 ・アンケート方式による実態調査 ・訪問による調査収集  

(2)授業分析と評価に関する研究  授業の充実を志向するには,教師の指導力を向上さ せるとともに,授業そのものの質的改善を図らねばな らない。53年度は三ケ年研究の第一年次として「授業 の実態と問題点のは握」「授業分析の方法」等につき 研究する。 ・実験学校を委嘱し,研究協力員による実証授業を実施する。

(3)福島県診断学力検査問題の研究  当教育センターの学力検査問題を継続して検討しな がら,県内の小学校児童の学力の実態をは握してその 変容をとらえ,教育課程や学習指導改善のための資料 とする。 ・当教育センターの検査問題による学力の実態は握と検査問題の改訂作業

(4)教育相談に関する研究  教育センターに来所して相談を受けるケースを分析 し,幼児・児童・生徒の問題傾向をは握して,その診 断,治療のあり方を研究するとともに,学校における 教育相談の援助のための資料を提供する。

 52年度は,教師に対して「スクール・カウンセラー ・テスト」の調査研究を行い,いくつかの相談場面を 設定し,それぞれの反応の実態をは握したので,53年 度は,教育相談的教師のあり方について,事例をふま えながら研究を進め,資料を提供する。

〔教育相談事業について〕 

1.ねらい

 幼児・児童・生徒の教育上の諸問題について,学校または親から相談を受けた場合,その望ましいあり方について,臨床心理学や,科学的な理論及び方法により,解決のための援助をする。

2.内容 

 52年4月より12月末までの相談件数は,下の表の通り である。

相談件数

対象

幼児 小学生 中学生 高校生 一般父兄 教師
内容
知能・学業 40 63 23 3 - 1 130
性格・行動 151 146 115 53 4 22 494
身体・神経 1 43 33 52 2 4 135
進路・適性 - - - - - 16 16
教育一般 - - - - 1 58 59
192 252 174 108 7 101 834

3.方法

(1)申し込みは予約制とするので,早めに教育センタ 一に申し込まれること。電話(0245)53−3141
(2)その他,遠隔の方には書信や電話相談に応じる。 
(3)対象は,幼児から高校生程度までとする。 

〔情報図書・資料について〕  

1.ねらい 

 県内教職員の教育実践活動が効果的にすすめられるよう,教育の専門図書及び教育資料の収集につとめ,文献や資料の相談に応じるとともにあつせん,提供をおこない教職員の研究,研修活動の援助をする。 

2.内容

(1)教育図書・資料の収集整備 52年は月末現在,教育図書−16,472冊,教育資料−12,697冊,教科書−8,100冊を蔵し,月刊教育関係雑誌−70点を整備している。 

 53年度も,今年にひきつづき全国の教育センター,研究所,大学,研究団体,各学校の研究物の収集につとめるが,特に教育課程の改正にともなう資料の整備に努力する。 

(2)教育図書,資料の貸出し 教育図書,資料は広く県内教職員の活用に供している。1人2冊,3週間を限度に貸出しており,資料のコピー等のサービスを行っている。

(3)教育センター所報等の発行 所報は52年度同様年間5回発行の予定である。教育センターにおける研究・研修・相談等の成果を紹介するので,ご活用いただきたい。 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。