福島県教育センター所報ふくしま No.65(S59/1984.2) -006/042page
(3)熱板の部品図と加工上の留意点 スレート板を弓のこでおおまかに切断し,グラインダーで仕上げると加工しやすい。キリは金工用ドリルでまにあう。 (4)組み立て上の留意点
電気コンロでは,発熱体以外の部分の発熱を極力抑える必要がある。そのためには,コードと発熱体の接続部・コードと差し込みプラグの接続部の接触抵抗をできるだけ小さくすることが大切である。図1は,B部の詳細を示している。B部にしぼってその順序をつぎに示す。
- N 1 をM3のビスにとりつける。
- ニクロム線をM3のビスに1回まく。
- N
1 をおさえて,ニクロム線をN 2 で強くしめ,固定する。 - スレートにさしこみ,N 3 でスレートに固定する。
- コードを被覆しM3のビスに1回まく。
- N 3 をおさえて,コードをN 4 で強くしめ,固定する。
図1 B部詳細図
表1 電気コンロの部品表
部 番 品 名 規 格 数 量 備 考 1 スレート 外径103.4,内径90 1 2 スレート 外径88,厚さ5.5 1 3 ビス M3,l:11.0 3 4 ビス・ナット M3,l:24.5 7 コード,ニクロム結線用ナット+6 5 ビス・ナット M5,l:24.5 3 6 スペーサー 外径7,長さ9.5 5 硝管 7 ニクロム線 100V−300W 1 8> 耐熱コード 平行タロロブレイン0.75m 1(m) 9 差込みプラグ 125V−15A 1 10 ホルマン銅線 外径1,長さ100 1 11 はんだ 3.熱効率の測定と結果のまとめ方
(1)熱効率
電気コンロの発熱体が発生する熱量のうち,その何%が水の温度を上げるために使われたかを示す値で,大きいほど性能がよいことになる。
発熱体に発生する熱量(Q 1 l) Q 1 =0.24・E・T・t〔cal〕 E:電気コンロに加わる電圧(V) I:電気コンロに流れる電流(A) t:時間(秒)0.24:定数 発熱体の発熱によって水が得る熱量(Q 2 ) Q 2 =m(T 2 −T 1 )〔cal〕 m:水の体積(cm 3 ) T 2 :上昇した温度,T 1 :初めの水温 水の比熱を1(cal・deg -1 ・g -1 )とする。 熱効率(η)=(Q 2 ÷Q 1 )×100(%) =(m・(T 2 −T 1 ))÷(0.24・E・T・t)×100(%) (2)測定の方法と結果のまとめ方
写 真2 熱効率測定の状況 図2 熱効率測定の回路図
- 図2のように配線する。
- フラスコに水をメートルグラスで量って入れ