福島県教育センター所報ふくしま No.97(H02/1990.11) -023/038page
礒部 現在、情報の重要性が叫ばれていますが、教育に関する情報は不足していると同時に、教育情報を統括する機関が定かではありません。教育情報を統括する機関としては教育センターが妥当ではないかと考えます。そういたしますと、教育センターは教育情報のデーターべ一ス的な考えを構築する必要があります。先程お話がありましたように、電話1本で授業に必要なアドバイスやアイデア、資料が提供できるわけです。電話1本でコンピューターとオンラインによって結び、先生方にご利用いただける体制を作ります。そうすれば、将来大変有効ではないかと考えます。
司会 佐藤部長お願いします。
佐藤 教育センターの組織体制の問題があります。と申しますのは、本センターの科学技術教育部のなかに、現在の教育センターになる前の理科センターの組織が一緒になっているわけです。著しい情報化の中においては、センターの内部構想としまして、科学技術教育にかかわる業務は、組織上は、独立した組織として対応していく時代ではないかと考えます。したがいまして、現在科学技術教育部に組み込まれています理科ですが、理科は学習指導部の枠のなかに細み込んではいかがかということです。新学習指導要領で新しく「生活科」が設けられましたが、このことに対応しまして、「生活科」の研究・研修を社会科と理科が連携して推進していけば研究・研修も深まると考えます。そうしたことから、理科を学習指導部の枠に組み込む必要があると考えている次第です。
司会 八巻部長お願いします。
八巻 各学校の教員の年代構成とも関係して、学習指導・生徒指導・学校運営面でリーダーの育成が一つの課題になってきています。そこで、関係機関との連携のうえ、教育センターとしての立場から、この要請に応えるよう、より努力していく必要があります。
また、各種の研究相談等、各学校の先生方が随時来所しても対応できる体制を検討していくことも必要です。
司会 どうもありがとうございました。最後にお礼を兼ねて、津田所長より「まとめの言葉」をいただきます。
所長 本日はお忙しいところ、3人の先生方にはおいでいただきまして、示唆に富んだご意見やご提言をいただきまして誠にありがとうございました。
いろいろと参考にしながら、創意工夫をもとに21世紀に向けての教育センターのあり方を構築してまいりたいと思います。
今後ともご協力お願い申し上げます。
司会 それでは、以上を持ちまして座談会を終了することに致します。ご協力ありがとうございました。