福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.120(H09/1997.2) -041/042page
《教材の製作と活用》
手軽に使える簡易ユージオメーター
教育センター科学技術教育部
中学校理科第1分野や高等学校化学IAで個別実験などに活用できる、水の電気分解装置と簡易ユージオメーターを紹介する。
1 教材の製作
(1) 水の電気分解装置
2本のコイル状にしたステンレス線をゴム栓に差し、フィルムケースにはめる。
(2) 簡易ユージオメーターを用いた実験
ステンレス線で作った2本の電極を、アクリルパイプの一端にアクリル板ではさんでジクロロメタンで張り付け、固定する。
2 簡易ユージオメーターを用いた実験
(1) 水素と酸素の混合気体の燃焼
水の電気分解装置に水酸化ナトリウム水溶液を入れて、電圧をかけると水素と酸素の混合気体が得られる。これを、水で満たしたユージオメーターの底から入れ、点火装置で点火する。
(2) メタノールの燃焼
ユージオメーターにメタノールを2〜3ml入れ、薬包紙をかぶせて輪ゴムでとめる。反応筒を手で握って温ため、薬包紙をかぶせた側に人がいないことを確認してから点火装置で点火すると、薬包紙が数m飛ぶ。
水の分解と合成を1つの流れとして位置づけると、化学反応の量的関係や、水を構成している水素と酸素について理解を深めることができる。