福島県教育センター所報ふくしま「窓」 No.132(H13/2001.2) -041/042page
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CCDカメラの活用
教育センター科学技術教育部
最近、軽量のCCDカメラが安価に購入できるようになりました。これをコンピュータにつないで用いると、リアルタイムで動画をコンピュータに取り込み解析したり、取り込んだ静止画像を印刷したりすることができます。
ここでは、コンピュータにつないだCCDカメラの授業での活用例を紹介します。今後、コンピュータやCCDカメラが改良されることを考えると、アイディア次第で授業への広範囲な活用が可能です。どのように使うか考えてみませんか。
1 CCDカメラ
CCDカメラは、価格は1〜2万円程度のものが多く、デジタルビデオカメラより安価に手に入れることができます。また、USB端子接続のものは、コンピュータとの接続が簡単にでき、付属のソフトを用いることで、動画・静止画を簡単に取り込むことができます。
今回用いたCCDカメラ
2 物体の運動を調べる
CCDカメラで物体の運動を録画します。録画された動画は、Windows 付属やカメラ付属の画像処理ソフトで繰り返し再生したり、またコマ送りしたりできます。
また、取り込んだ動画から直接物体の運動を解析できるソフト 1) もあります。これを用いると、生徒自身が撮った動画をコマ送りして、一定時間ごとの物体の2次元の位置を画面上で表示することができます。物差しの目盛りを読み取り、グラフ化すれば、放物運動の特徴をより捉えやすくなります。
ボールの放物運動
3 観察での利用
CCDカメラ 2) を顕微鏡の接眼レンズの上に固定すれば、リアルタイムで顕微鏡像を見ることができます。また、必要な画像は、印刷すればすぐ使える資料になります。
顕微鏡での観察
CCDカメラを耐水性の透明な袋で包み、水槽の中に入れると、屈折や全反射した光による像を見ることができます。ちょっとした魚の気分です。
水槽中の光の進路
参考
1)北海道理科教育センター 画像でみる物体の運動
http://ricen.manabi.pref.hokkaido.jp/
2)焦点距離が20cm以下のカメラを用いること。