ふるさと川俣の名山 -004/104page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

あいさつ

川俣町教育委員会教育長 片寄 隆臣

 このたび、「川俣の名山」を刊行することになりました。川俣里山倶楽部の皆さんを始め、実に多くの方々のご協力により完成されたこのガイドブックは、川俣町の地形を形作っている里山の四季折々の自然と地域住民の歴史が編集されており、町民の方々にも是非一読していただきたいものと願っております。

 近年、地域環境問題が大きく注目される中で、里山の存在意義も大きく見直されつつあります。戦後50年間の近代化は、私達の生活を大きく変え、大切な物を失いつつあります。農業や林業、そして商業でさえ、国際化や自由競争により衰退していく中で、豊かな自然に恵まれた川俣町には、すばらしい緑と水と空気があり、町に大きな元気を与えくれつづけています。山としては決して高くありませんが、自然はいろいろな事を私達に教えてくれます。そんな里山の魅力を、このガイドブックは十分に満たしてくれます。しかし、一方里山の山道は消えつつあり、木々は蔓で被われ、祠は朽ち、動植物の生態も変わりつつあります。

 この発刊を機に、里山を愛する人が一人でも多く集い、新たな地域活性化と、明るく住み良い町づくりになることを期待し、また川俣の子供達が一度は地元の里山に登ってくれることを希望しております。

 最後となりますが、川俣里山倶楽部の皆さんによるこれまでの努力に敬意を表すとともに、平成11年度と12年度の2年問にわたり、国の「緊急地域雇用特別交付金」を受け、川俣地区森林組合が昔からの登山道を調査整備する事業を遂行してくださいました。そして、今回(財)自治総合センターから「平成13年度コミュニティ助成事業」として認定をいただき発刊にいたりました。これまでに多くの機関や人々の協力を頂きましたことに対し、心から厚く御礼を申し上げます。

平成12年6月


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は川俣町教育委員会に帰属します。
川俣町教育委員会の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。