ふるさと川俣の名山 -009/104page
● 概 略
川俣町と飯舘村にまたがる両町村にとっての最高峰であり、代表する山でもある。
山頂は、918.5メートルあるが、道は山頂で行き止まりになり、展望があまりよろしくない。一般的に言っている「花塚山」は、標高890メートルの花塚台といわれるところであり、太平洋を望むことができるし、川俣盆地や吾妻安達太良連峰が一望できるところである。
昔から言い伝えは多く、名所もいたるところに存在している。川俣側の登山道は十分に整備されていて快適に歩を進めることができる。
山頂付近は、国有林になっている。また、山頂には、三等三角点がある。
● 名前の由来
昔、京の都のある姫君と若い公家とが深い仲となったが、公家は命により遠い陸奥へと旅発って行った。姫は恋しい公家が都に帰る日を待っていたが、待てど暮らせど帰ってこず日がたつにつれ恋しさがつのるばかりだった。我慢ができず鹿を供に連れて陸奥へと長い旅路についた。長い苦労の旅路の末に大清水の地にたどり着いた。恋しい公家は花塚山にいると聞いたが、その山は女人禁制の山で行くこともできず、鹿なら行くことができると思い、鹿に来ていることを伝え、鹿を花塚山に向けて放した。そこで放鹿山といわれたという。いつの間にか放鹿山は花塚山といわれるようになったという。