ふるさと川俣の名山 -017/104page
昔、飯坂村社にある諏訪神社の参道入口あたりは、泥沼の谷地だった。そこに大蛇が住んでいたが、川俣と相馬を結ぶ道を作ることになったら、蛇は住みずらくなって住家を変えることになった。東の山の方に移動したが、その跡は草をなびかせ小さな木を倒し、ひどく荒れてしまった。霧伏沢を登り伊達と相馬の火防線を越えた水が沸く丘谷地に移り住んだ。猟師が花塚の山に獲物を探して入ったが、道に迷い、行方がわからなくなった。町のほうを見ようとつるを頼りに木に登ったが、つると思ったのは大白蛇だった。驚いた猟師は鉄砲を肩に掛けたまま引き金を引いたら、玉は蛇の喉に当たり、苦しくなって大きな口をあけて息を強く猟師に掛けた。猟師は驚き、一目散に家に逃げ込み寝込んでしまった。すると3日後に息を引き取ってしまったそうだ。大蛇も死んでしまい、山は静かになったそうだ。
● 山開き情報
例年、5月4日に地元の飯坂自治会が中心に山開きを行っている。花塚台で登山者に記念品を配っている。