ふるさと川俣の名山 -016/104page
は、春と秋の2回だったが、最近は春だけになった。金華山の山頂にある祠は、平成7年に小綱木沢(こつなぎさわ)、後沢太柴等の講中一同が扶持料(掛け金)により木製から石製の祠に替えられた。この金華山信仰については地元の菅野彦冶さんや管野吉和さんが詳しく語ってくれた。
ここでいう「金華山」は、花塚山頂の南方600メートルのところにある、標高853メートルの山で、吾妻・安達太良連峰の眺めがすばらしいところである。金華山に行くには、国道114号線、小綱木沢から東に約1キロ程進みT字路を左に進む。消防コミュ二ティセンターの前を通り、次のY字路を右に進む。(このY字路を左に進むと花塚山頂に行く)500メートルほど進むと、3軒の民家が見えてきて、1番奥の鈴木新一さん宅前の角から歩いて15分ほどで鳥居に着く。ここから本格的な山道を30分ほど登ると金華山の頂上に着く。この辺の登山道は、地域の方々が手入れしているので、汚さぬように特に注意したい。
飯坂の山谷という所には、昔3軒の農家があった。その内の1軒で、子供が神隠しにあった。村中が大騒ぎになり、方々探したが見つからず途方にくれた。その時1本歯の下駄の跡が霧伏沢の方に続いていた。それを追って行ってみると、霧伏沢の峠、天狗の庭の石の間に元気な子供を見つけた。親は大喜びをしたという。花塚山には、天狗が住んでいて、護摩壇の岩を積んだといわれている。