ふるさと川俣の名山 -079/104page
概 略
小神(こがみ)地区の北に、小島と境を有しそびえているのが「麓山」であり、名前の通り小神地区にとっては、信仰の山で神社が祀られている。小神の麓山から北へ400メートルほど尾根道を進むと、羽田羽山がほぼ同じ高さでそびえているので、見る方角によっては、らくだの背のようにも見える山々である。羽田羽山は月舘町と界を有し、昔は、人々の行き来が盛んだったようである。
いずれの山も中腹よりも上まで住宅や畑があり、里山のたたずまいが十分に感じられる山である。
登山行程
【下手渡(しもてど)藩駕籠立場から小神麓山へ】
町道「遠西田代線」の小神と小島の境がちょうど峠になっていて、史跡「下手渡藩駕籠立場」の碑が建っている。ここから北西に民家(藤原保二さん)があるので、まずはそこを目指す。さらにそこの奥には桑畑が広がっている。桑畑の上端に着くとY字路があり、右に道を取ると、昔二ッケルを掘っていた跡が残っている。桑畑に戻りY字路を左に進むと、またY字路になる。右に道を取ると、山頂はもうすぐそこ。
【代かき地蔵(泥地蔵)から小神麓山へ】
小神公民館前に、地蔵堂がある。ここから、北東に向かって道は始まるが、自動車は小神公民館に置いて歩いていくのが望ましい。途中の道は急坂で難儀することが目に見えている。
150メートルほど進むと民家が5〜6軒点在しているが、民家にたどりつかない坂道を登るとやや平坦な道となり、右手に桑畑、左手は高い土手となる。この土手の上は「天ヶ作舘」で平らな広場が数段ある。ここを過ぎると薮椿と竹薮となり民家が見えてくる。本道はここから左に折れて山道伝いに、松と杉の林を通り鳥居跡につく。一方、民家に向かって登ると、左手の赤花ウツギの株元にある青面金剛(庚申塔)にたどりつく。右手の高いところには、山神塔を見つけることができる。この下から急板を登ると、四辻となる。ここで本道と合流する。ここからが麓山山頂への道であり、右手に高さ50センチ