月舘町伝承民話集 -000-04/200page
序 文
町 長 半 沢 栄一郎
名は体を現わすという。「月舘」とは何んと心にしみる麗(うるわ)しい名前であろうことかと自画自賛する。
この中に在るものの今日に到るまでの大古からの歴史は、綿々と私共の血潮の中に流れ続いている。其処には素朴で純粋なものがいっぱいに満ち溢れ、無性に偽ることを知らない自然の郷愁を誘う。
忘れ去られ様とするものを大切にしよう。何気ない仕事の中にも、真実に生きたいと願う心を育てよう。それが環境の美しい此処に生れ住む者に与えられた大きな宝であり、使命でもあるように私は思う。
その様な吾が町の過去のプロフィールの一面を、この本から感じ採っていただければ此上ない幸甚である。
昭和49年4月吉日