「ふるさとの小径を行く」 -000-01/168page

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発刊によせて

町長 半 沢 栄一郎

 人は皆ふるさとを持っている。そのふるさとは一つしかない。

 私の心の中のふるさとは、自然の懐にすっぽりと浸っている。

 人は生活の為に山を切り野を削る。文化の為に新しい社会を造り、化学の力を信じながら、未来への光を求める。

 然し私のふるさとは、古い自然の姿をそのままに受け継いで、静かな風景を広瀬川に映している。

 この町に在る全べての生きとし生けるものがお互いに、胸がしめつけられるように愛するふるさとの面影を、幾千万年の血の連なりの中に秘めて、

 あなたと一緒にその小径を辿ることを、私は変ることのない美しい横顔として、何時までも残したいと思う。

町長 半 沢 栄一郎

夕日に映える小手五岳
夕日に映える小手五岳


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