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「ふるさとの小径を行く」刊行のことば
月舘町教育委員会教育長 遠 藤 宗 一
わたしたちのふるさとは、その名も町の中央にそびえる月見館から起こったといわれ、数千年にわたって先祖が営々として築きあげてきた。地味豊かにして文化の香り高き土地であります。
このふるさとも、近来、大きく変貌しつつあります。耕土は広くまとまり、四季の彩りをそえた周囲の山々は常緑樹の色を濃くし、縦横に走る道路に沿って、住宅や工場も数を増してきています。
こうした中にあって、最近、文化財保護についての関心が高まり、身近な史跡を尋ね、先人の生活や願いを知ろうとする活動がみられることは大変喜ばしいことであります。
月舘町教育委員会では、永年にわたる町史研究の中から、町内の史跡を中心として先人たちの生活や信仰の姿、開拓に尽くした人々の事績をまとめた小誌を出版することにいたしました。
この小誌によって、月舘町にはどのような史跡・文化財があり、それらは私たちに何を語りかけてくれるのかの一端がわかることでしょう。
本誌編集に当って、執筆や資料提供など多くの町民の皆さんに力添えをいただきましたことに厚くお礼を申しあげて刊行のことばといたします。