「ふるさとの小径を行く」 -087/168page

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のがあります。「ソ」の字は「ソ」と読み弁才天を表わします。水神または已待供養の主尊として建立されたものとみられます。

梵字の碑
梵字の碑

川越の阿彌陀像

川越の阿弥陀像
川越の阿弥陀像

 町畑の西山、古館の北斜面の中腹に菅野家の先祖を祀る墓碑数基を建てた平地があります。その中央にある丸型の墓碑は「競竹院冠山道英居士」の碑(一三七ぺージ)ですが、その北に高さ一メートル、三段の蓮華台の上に安坐せる首の無い阿弥陀像が、川越の阿弥陀仏と呼ばれる像です。

 この像は、菅野氏の祖、光徳院と真樹院の墓塚で、文化五年(一八○八)戊辰四月、菅野宗造建立と刻まれています。作者は、岳林寺の十六羅漢像と同一者と伝えられています。

 首を失ったことについては、博打に負けた男が腹いせに刀で切り落としたなどと言われていますが、惜しいことをしました。墓碑に仏像を載くという例は珍しく、菅野氏の信仰心と創造心をうかがい知ることができます。


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